『君の名は。』の興奮も冷めやらないまま、本日2018年1月5日はあの国民的アニメが帰ってくる。日本テレビ系「金曜ロードSHOW!」にて、スタジオジブリ作品『魔女の宅急便』が放送されるのだ! 何度目だよ、とか言う外野のツッコミは放っておけ。正月から実に嬉しいじゃないか。

そこで今回は、『魔女の宅急便』を見るに当たってガチで注目したいポイントを、私(あひるねこ)の超・超・超独断と偏見でお送りしようと思う! もう飽きるほど見ているのは承知だが、この記事があなたにとって何かのお役に立てれば幸いだ。それでは始まり始まり~。

1. キキとトンボが起こす奇跡

『魔女の宅急便』の主人公といえば、ご存じ魔女のキキだ。そして、キキのボーイフレンドとなるのがメガネの少年・トンボである。この2人の幼さの残る思春期感、マジでバーローなんだが……ん? バーロー? そう、キキの声は江戸川コナン役でお馴染み、高山みなみさんなのだ。気付いていたかな?

高山みなみさんというと、『忍たま乱太郎』など世間的には少年役のイメージが強い。なので、キキみたいな思いっきり可愛い女の子役はなかなか新鮮だったりするのだ。そこに要注目! ……いやちょっと待て。トンボの声って誰だっけ? そう、工藤新一役・山口勝平さんである……。おや?

何ということだ。江戸川コナンと工藤新一が仲良く揃っているではないかバーロー。後にちょっといい感じになるとか、さらにバーローである。さらに踏み込むと、江戸川コナンと工藤新一が揃っているのに、誰も死なない『魔女の宅急便』は奇跡の物語ではないか。102分もあるのに誰も死なないんだぞ? コナンならありえない。

2. ジジは割と早いうちに黙る

『魔女宅』で最高峰の可愛さを誇るのが、キキの相棒・ジジだ。自分のことを「ぼく」と呼ぶこの黒猫の影響で、街中で黒い猫を見ると「あ、ジジだ!」と言ってしまうようになったのは私だけではあるまい。しかし、物語後半で、キキはジジと会話ができなくなってしまう。

冒頭からずーっとキキの会話相手だっただけに、この時の寂しさは異常である。だからこそ私は強く訴えたい。いつまでも、あると思うな親とジジ! みんな、ジジが喋らなくなるのはかなり終盤の方だと思っていないか? 実はそうでもないのだよ。

ジジが最後に話すのは、なんと物語中盤を過ぎた頃なのである。それ以降は「ニャ~ン」と鳴くことはあっても、言葉を話すことは最後までない。私には、それがけっこう寂しかったりするのだが……。だからみんな、もっとジジの喋るシーンを大事にしていこうよ! 有難がろうよ!! ちなみに、ジジの最後のセリフは「今行く!」である。

3. モブキャラの声が……

『魔女宅』が公開されたのは1989年。今から約30年前だ。今では大ベテランの声優さんたちも、この頃はまだまだ若手。そんなことが、作中のエキストラ的存在、いわゆるモブキャラたちからも透けて見えてくるぞ。今夜は、主要キャラ以外のモブキャラたちの声にも耳を傾けてみよう。

例えば、キキがコリコの町に最初にやって来た時に駆け寄ってきた警官。クライマックスで飛行船の様子を実況をしているアナウンサー。これは「やまちゃん」の愛称で親しまれる山寺宏一さんが演じている。その飛行船の船長の声は、『メタルギア』シリーズのスネーク役でお馴染み、大塚明夫さんだ。

人気・実力において、声優界のトップと呼ぶべき両名。そんな大ベテランがコソッと参加しているちょっとしたシーンにも、ぜひ注目していただきたい。ちなみに山寺宏一さんは、オソノさんの旦那・フクオの声も担当している……のだが、このオッサン、ほとんど喋らないので注意してくれ。

4. 森の小屋のシーン

魔法が使えなくなったキキが、画家の少女・ウルスラと小屋で話すシーンには、とても大事なことが詰まっている。このシーンは、過去にスランプに陥ったことがあるすべての人に寄り添い、再び立ち上がるための手をそっと差し伸べているのだ。

画家と魔女。そんな2人が語り合う悩みは、どう考えても一般的ではない。しかし、よく会話を聞けば分かるはずだ。このシーンは、見ているすべての人に平等に、普遍的に響く。誰もが、2人と自分を重ね合わせることができる。物語とはおそらくそういうものなのだと思う。

そして、そこで安易に解決はせず、最終的には自分で乗り越えなくてはならない、というのも、自分が宮崎アニメを好きな理由だったりするのだが、あなたはどうだろうか。もちろん、このシーンにおける高山みなみさんの巧みな1人2役にも注目だぞ。

・今夜放送!

何度も見ているのに、テレビでやっているとついつい最後まで見てしまうのがジブリの魅力。いや、もはや宮崎駿の罠と言ってもいいのかもしれない。さて、大事なことなので繰り返すが、『魔女の宅急便』は今夜放送だ! 絶対見逃さないように! 私が過去に書いた「魔女宅あるある」も併せてどうぞ。

参照元:YouTube
執筆:あひるねこ

▼本日2018年1月5日放送!
https://www.youtube.com/watch?v=5BoLQdLKVP4