日本の正月の風物詩『箱根駅伝』。21チームがしのぎを削った2018年は青山学院大学の総合優勝で幕を閉じた。通常のスポーツなら結果を知ってしまうと、見る気が失せる私(中澤)だが箱根駅伝だけは違う

シード権の10位争いや、山登りの5区、ゴール前で泣かせに来るアナウンサーなど、優勝争い以外にも様々なドラマがある。というわけで、『第94回箱根駅伝』を見ていたところ、今年のランナーがとんでもないものを繋いでいたことが判明した。

・通常はタスキ

各校1本のタスキをバトンのように次のランナーへと渡していく駅伝。これを「タスキを繋ぐ」と表現するが、どうやら今年の箱根駅伝で繋いだものはタスキではなかったようだ。そのことが判明したのは、2018年1月3日に日本テレビで放送された『第94回箱根駅伝』でのこと。

各校のランナーたちがゴールし、青山学院大学へのインタビューが終わった後、ハイライト映像と共に番組はエンディングを迎えた。2日間を締めくくる感動のフィナーレ。ハイライト映像とともに下記のようなテロップが流れる。

・エンディングのテロップ

「母校の “誇り” 仲間との “絆”
全てを胸の “欅” に込めて──
仲間たちが待つ場所へ
美しくも過酷な217.1km
“想い” が彼らを突き動かす
共に流した汗と涙
共に掴んだ栄光
そして──新たな歴史が生まれる」

──ん? なんかおかしなところがあったような。見間違いかもしれないから巻き戻してもう1回見てみよう。キュルキュルキュル~……

「母校の “誇り” 仲間との “絆”
全てを胸の “欅” に込めて──」

──欅(けやき)! 襷(たすき)じゃなくて、高さ20m以上の大木になり樹齢1000年とかのものもある欅ーーーーーーー!! 今年のランナーとんでもないものを繋いでたァァァアアア!

・謎のミス

もちろん、これは日本テレビ側のテロップミスなわけだが、「たすき」と打った時「欅」は変換候補には出てこない。欅は「けやき」と打たないと変換されないのだ。つまり、テロップを作った人は意図的に「けやき」と打った可能性もある

一体なぜこんなミスが起こってしまったのか。それとも何かの意図があるメッセージだったのか。考えれば考えるほどに謎は深まるばかりである。

参考リンク:第94回箱根駅伝
執筆:中澤星児
Photo:Wikimedia Commons.