もう~い~くつ寝~ると~お正月~♪ 今年も残すところわずか。もうすぐ2018年がやって来る。お正月といったらやっぱりお年玉だよな! しかし、もはや我々もお年玉をもらう側から、あげる側へと立場が変わりつつある。やれやれ、年をとったものだ。
さて、そんなある日のこと。私(あひるねこ)の上司である Yoshio が、編集部のメンバーにお年玉をあげたいと相談してきた。マジかよ! くれくれ~。ところが、何を思ったのか Yoshio は、用意した10万円をすべて1円玉にして配りたいと言い出したのだ! おーい、年末ジャンボバカがここにいるぞォォォオオ!!
・10万円を1円玉にしたい男
本題に入る前に、まずは年末ジャンボバカ・Yoshio について簡単に説明しよう。何を隠そう、この男はロケットニュース24の創設者であり、私を含む編集部メンバーの上司でもあるのだ。現在は2児の父として良きパパを演じてはいるが、その正体はただの変態である。そんな Yoshio が、お年玉のことで私を呼び出した。
──で、相談というのは?
「うるせえ! 黙って俺についてこい!!」
そう言って私を外に連れ出す Yoshio。どこにうるさい要素があったのか疑問に思いつつ、やって来たのは銀行だった。銀行に何の用事が? すると Yoshio は、現金10万円を取り出してこんなことを言い出したのである。
「実は、編集部のみんなに10万円分のお年玉をあげようと思うんだよね。みんな今年も頑張ってくれたからさ」
──マジっすか? やったー! 早く下さいよ!!
「でも、そのままあげるんじゃ俺の感謝の気持ちが伝わらないでしょ? だから、この10万円を全部1円玉に両替して、それをお年玉としてみんなに配りたいんだ!」
──ちょっと待て。
・銀行にて両替
やべえ、このおっさんウルトラ級のバカだった! 上司がバカだった場合、誰に相談すりゃええねん。思考停止する私を置いて、スタスタと銀行の中に入っていく Yoshio。いやいや待ちなさいって! いきなり10万円を全部1円玉に両替なんて無理でしょうが。
「大丈夫だって。1週間以上も前に銀行の人にお願いして、あらかじめ準備してもらってるから」
えー、なんか無駄に用意周到なんですけどー。なんでも、銀行にさえそこまで大量の在庫がないため、わざわざ取り寄せてもらったのだとか。なにやらスケールの大きな話になってきやがった。「ここでちょっと待ってて」と、建物の奥へと消えていく Yoshio。どうしよう、オラもちょっとワクワクしてきたぞ。
・マジでやりやがった
そして約20分後、ついに Yoshio が銀行の中から出てきた! ん? どうやら台車を押しているようだな。あれは一体何だろう……。
な、なんかいっぱい箱が乗ってるーーーッ! このおっさん、ホントにやりやがった。1万円札10枚を、1円玉10万枚にしやがったァァァァアアア!! 「見て見て、1円なのに超重い!」と興奮冷めやらない様子の Yoshio。さすが年末ジャンボバカ、やることが一味違うぜ!
その後も「1円玉がどのくらい入っているか知りたいから、箱から全部出して俺の家の床に並べよう」などと意味不明なことを言い出す始末で手に負えない。こうして、私は Yoshio の自宅まで強制的に連行されたのだった。さあ、かつてない不毛な作業が幕を開けるぞ。
・1円玉をすべて床に並べてみた
1つの箱に入っている1円玉は2500枚。50枚で1つの束が、全部で50本入りだ。10万円分だから、この箱が40個もあることになる。今からその箱をすべて開けて、50枚の束を床に敷き詰めていこうというワケ。完全にどうかしているが、これも業務命令だから仕方ない。
平日の真っ昼間。日差しが差し込む畳の和室に、1円玉をせっせと並べるおっさん2人……。
なにこの状況?
それにしても、すき間なくキッチリと並べていくのは実に骨が折れる。しかも、この作業自体に特に意味がないっていうのがこれまた最高だコンチクショーめ。ただただ Yoshio の気分をアゲるためだけにやっているのである。こんな不毛な出来事が他にあるだろうか、いやない。
・見たことのない光景
だがしかし、並べ終わった10万枚もの1円玉はさすがに壮観であった。秩序よく整列した硬貨の集合体からは、もはや美しさすら感じられる。これだけの1円玉を見るのはもちろん初めてであり、おそらく、この先の人生においても2度とないだろう。
──いやぁ、すごいっすね……。
「そうだね~。じゃあ、また箱に戻して会社に持っていこうか」
──いい加減シバいたろか。
1円玉を並べ終わると、すぐさま箱に戻して元の状態に。一体、今の作業は何だったのか? そもそも、なぜここでやったのか? そんな根本的な疑問も解決しないまま、我々は Yoshio 宅を後にした……。
・1円玉を会社へと運び込む
さて、場面は駐車場へと移る。気付くと、なぜか私は警備員の格好をさせられていた。そう、お察しの通り。Yoshio の仕業である。「輸送中が心配だから、俺の警護をしろ」と、なぜか中国の警備員の衣装を渡してきたのだが、なんで中国やねん。
こうして、お金を車に積んで会社に運ぶまでの道中、中国の警備員が常に近くに立っているという謎すぎる光景が繰り広げられる事態に。道行く人の目には、さぞかし奇妙に映ったことだろう。
・ついにお年玉を配る時が
ほぼ半日を費やし、いよいよ編集部メンバーにお年玉を配る準備が整った。全員を一堂に集め、1円玉10万枚が入った箱をドドンとお披露目するのである。プレゼントがあると聞いて、ワイワイガヤガヤと集まってくるメンバーたち。さあ、果たして彼らは喜んでくれるのだろうか?
「えー、いつも頑張ってくれている皆さんに、プレゼントを用意しました!」
突然の Yoshio からのアナウンスに、何だ何だとソワソワし始める編集部メンバーたち。その目は、まるで少年のようにキラキラと輝いている。
「少し早いですが、僕から皆さんへのお年玉です! 受け取ってください!!」
そう叫ぶと、Yoshio は箱にかぶせてあった布を勢いよく取り払った!
・ガチで不評
ガビーーーーーーン! 誰も喜んでねェェェェエエエ!! それどころか、なんかザワザワしてるぞ。「え? どういうこと? 1円玉って何?」それも当然である。いきなり1円玉をこんなに見せられて、何と言えばいいのだ。
それでも Yoshio はめげず、箱を1人ずつ手渡ししていった。が、やはりその反応は微妙。みんな、1円玉が入った箱をただ眺めるだけである。
・明かされる衝撃の事実
「おまえら……」この後、怒りに震える Yoshio から、とんでもない発言が飛び出すことになる。その衝撃的な事実に、私は危なく気絶しかけた。
「おい! おまえら何だ、そのしょっぱい反応は。これを全部両替するのに、一体いくら手数料がかかったと思ってるんだ!! 8万6400円だぞ! 8万6400円!!」
は?
手数料、8万6400円……だと……?
「これを見ろ!」
Yoshio は私たちの前に領収証を突きつけた。そこには「手数料額 税込8万6400円」の文字が……。
ホンゲェェェェエエエ! いや、え? マジで!? 領収書にはたしかにそう書かれている。ってことは、10万円を1円玉に両替するのに、8万6400円も払ったってこと? この……バッキャロォォォオオ! メガネかち割んぞコラァァァァアアア!!
・もうメチャクチャ
この時の現場の空気は、筆舌に尽くしがたいものだった。想像してみて欲しい。お年玉をもらえると思ったら、全部1円玉で渡された挙句、その両替に8万6400円もかかったとブチ切れられているのだ。
「いや、その手数料分を紙幣でよこせやァァァァアアア!」と怒号が飛び交うのは当然の結果であった。こうして収集がつかないまま、Yoshio のお年玉計画は悲惨な最期を迎えたのである。
・完全なる失敗
あんなに手間をかけて準備したのに……と、落胆する Yoshio 。どう考えても自業自得ではあるものの、その背中には深い哀愁が漂っていた。ただ、割と最初から思っていたことだが、なぜ1円玉にして渡したら喜ぶと思ったのか。そう、残念ながらこの話は、導入の時点ですでに詰んでいたのである。
・LINEのお年玉は超簡単
さて、お年玉をあげるのにこれだけの苦労をした Yoshio であるが、LINEの「お年玉つき年賀スタンプ」なら簡単にお年玉が送れてしまうぞ! もし当たれば1等100万円! しかも今回スタンプの目玉は、あの木村拓哉さんや!!
・お年玉の送り方・受け取り方
「お年玉つき年賀スタンプ」を購入すると、公式アカウントから10コのお年玉が届く。あとは、お年玉を送りたい友達を選択して送信するだけだ。今年から、個人だけでなくグループトークにも送信可能となっている。
友達からお年玉が届いたら、タップして開封しよう。1等はなんと100万円で、全部で100本も入っているぞ! Yoshio も大人しくこれを利用していれば、あんなに苦労することはなかったのにな。というわけで、来年のお正月はLINEの「お年玉つき年賀スタンプ」をみんなで手軽に送ってみよう!! 何度も繰り返すが、超簡単にお年玉が送れるぞ!
参考リンク:LINE「お年玉つき年賀スタンプ」
Report:あひるねこ
Photo:RocketNews24.
▼LINEの「お年玉つき年賀スタンプ(1セット120円あるいは50コイン)」なら簡単にお年玉が送れてしまう! さらに、1月1日の昼12:00から23:59の間に、LINEを立ち上げたスマホをシェイクすると、友達に送ることができるお年玉が1つもらえるのだ(1人つき1回限り参加可能)
▼スタンプの購入可能期間は12月26日11:00~1月3日23:59(※お年玉が付いていない年賀スタンプは1/11まで購入可)、送信可能期間は1月1日~1月3日23:59、開封可能期間は1月1日~1月11日となっている
▼お年玉を受け取って開封すると……
▼1等100万円が当たるかも!?
▼スタンプは全26種類だ。
▼(おまけ)10万円を1円玉に両替してご満悦の Yoshio
▼10万枚の1円玉を運ぶ Yoshio
▼その途中、派手に箱をブチまける Yoshio
▼なぜか Yoshio の自宅で1円玉を床に敷き詰めるという、不毛極まりない作業もした
▼しかし、その光景は圧巻
▼もはや美しさすら感じられた
▼準備は万端!
▼だが、お年玉として編集部メンバーに配るも……
▼困惑するメンバーたち
▼最終的に「その手数料分を紙幣でよこせや!」と逆に怒られてしまう始末
▼あんなに手間をかけて準備したのに……だが、なぜ1円玉にして渡したら喜ぶと思ったのか