南極点到達の行程の中間地点、ティール山脈まで目前に迫った荻田泰永(おきたやすなが)氏。冒険27日目が終了し、日本の事務局に定時連絡が入ったので、現在の状況をお伝えしたいと思う。

・荻田氏からの定期連絡(日本時間 12月14日)

現在地:南緯 84度23分 西経 80度33分
この日の移動距離:25.5km
標高:1283m
天候:晴れ
気温:マイナス17度

・カタバ風との格闘

ここのところ数日は、天候に恵まれて順調に距離を伸ばしてきた荻田氏。だが、この日は久々に吹き下ろしのカタバ風と戦う1日になったようだ。彼自身「疲れた1日」と振り返っている

衛星電話を通じて現在の標高を見ると1283m。前日が1305mだったので、いくぶん下がったようだ。ただし距離を見ると、下りの道のりが幸いしてか25km以上を移動している。

・急こう配で風に吹き付けられたら……

そしてこの先は、いよいよティール山脈に突入だ。標高は一気に1500m近くまで上がっていく。険しい登り坂でカタバ風に吹き付けられたら、進む足も重くなるに違いない。移動時に風ができるだけ弱まっているといいのだが……。この先も天候は味方をしてくれるのだろうか?

※南極お悩み相談
荻田氏のTwitter( @ogitayasunaga )をフォローして、「#南極お悩み相談」をつけて悩みや質問を投稿すると、荻田氏が答えてくれるかも! 投稿内容は日本の事務局から荻田氏に伝えられるぞ。南極大陸を歩き続ける荻田氏に、何でも相談してみよう!

協力:荻田泰永南極遠征事務局
Photo:荻田泰永, used with permission.
執筆:佐藤英典
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▼残り約630km。南極点に向けて次第に標高は高くなっていく


▼雪原にポツンと佇むオレンジ色のテント。これが荻田氏の今の家だ