ビザなしで渡航可能な国数をランク付けした「パスポートインデックス」の最新版が公開された。いわば『最強パスポートランキング』であるが、今年は少々事情が違うようだ。

なにが違うかというと、これまでの3年間「2014年」「2015年」「2016年」は、いずれもフィンランドやドイツ、イギリスなどのヨーロッパ勢が1位に輝いてきた。……んが、なんと今年は史上初となるアジアの国が王座を射止めたというのだ。

・アジアが1位は史上初

「パスポートインデックス」は、カナダのアートンキャピタル社が定期的に更新している注目度の高いランキングである。ビザの要・不要の条件を一言で語るのは難しいが、ある程度は国としての安全性や信用度と比例しているハズだ。

それはさておき、日本も毎回上位に付けてはいるが、これまで1位はいずれもヨーロッパの国であった。果たして、アジアの国として史上初の最強パスポートに輝いた国はどこなのか? 以下で10位までランキングをご覧いただこう。なお()内の数字は、ビザや事前手続きなしで入国できる国の数を表わしている。


・最強パスポートランキング2017

第1位: シンガポール(159カ国)
第2位: ドイツ(158カ国)
第3位: スウェーデン、韓国(157カ国)
第4位: デンマーク、フィンランド、イタリア、フランス、スペイン、ノルウェイ、日本、イギリス(156カ国)
第5位: ルクセンブルク、スイス、オランダ、ベルギー、オーストリア、ポルトガル(155カ国)
第6位: マレーシア、アイルランド、アメリカ合衆国、カナダ(154カ国)
第7位: ギリシャ、ニュージーランド、オーストラリア(153カ国)
第8位: マルタ共和国、チェコ、アイスランド(152カ国)
第9位: ハンガリー(150カ国)
第10位: スロベニア、スロバキア、ポーランド、リトアニア、ラトビア(149カ国)


というわけで、1位はシンガポールであった。世界屈指のグローバル都市として知られ、ロンドン・ニューヨーク・香港と並ぶ世界最大規模の金融センターを有するシンガポールだけに、この結果はある意味で当然なのかもしれない。

またTOP10入りしていない国では、香港が16位で142カ国、ロシアが41位で108カ国、中国が67位で60カ国、北朝鮮が87位で38カ国、そして最下位はアフガニスタンで22カ国であった。

北朝鮮のパスポートがノービザで38カ国も使えることにも驚きだが、眺めていると意外な発見もある最強パスポートランキング。興味がある人は、ぜひパスポートインデックスをチェックしてみてはいかがだろうか?

参照元:Passport Index(英語)、AFP
執筆:P.K.サンジュン
Photo:RocketNews24.