私(佐藤)は今ここに正直に告白する。今まで名古屋を見くびっていた。そもそも名古屋について、何一つとして知らなかったのである。最近訪問して、その魅力に気づいてしまった。朝から490円でパンとゆで卵食べ放題のお店はあるし、美味しい小倉トーストの食える喫茶店はあるし。夜は夜で、ヤミツキになるどて串の店もある。食べ歩きグルメが魅力の大須商店街は、1日中いても飽きない。

なかでも、名古屋の素晴らしさを決定づけたのは、名古屋メシの代表格「ひつまぶし」である! こんなウマいものが食えるなんて、名古屋は最高じゃないかッ!

・本場は未経験

恥ずかしながら、本場のひつまぶしを食べるのは初めての経験だ。自分の記憶に間違いがなければ、それらしきものは食べたことはあるけど、果たしてそれをひつまぶしと呼べるものだったかどうかは不明だ。そんな “ひつまぶし童貞” が名店「しら河」を訪ねた。

決して安いお店ではないのだが、昼時は店前に行列ができている。知人が予約してくれたので、有難いことに並ぶことなく入店できた。注文するのはもちろんひつまぶし(セットで3090円)一択!

・う巻きにさえ感動

う巻きと小鉢、肝吸いがついてくる。う巻きはふんわりとした玉子のなかに、香ばしく焼いたうなぎの身が入っている。うなぎの旨味が玉子に浸みていて、実に美味しい。コレが本場のうなぎか! といたく感動したのだが、ここからが本当のうなぎだ。まだまだイントロに過ぎない。感動している場合ではないのだ!

キターーーッ! これが本場のひつまぶし!! ヴィジュアルがヤバい! どれだけ過小評価してもウマい、絶対にウマいに違いない!!

このお櫃のなかに入りたい。うなぎの蒲焼きを掛布団にして、このなかで眠りたい……。

・旨味の波状攻撃

ひつまぶしには食べ方があるという。まず1膳目はお椀にとってそのまま食べる。

2膳目は薬味を乗せて。

3膳目は出汁をかけて。

どの食べ方もウマい! カリっと皮目を焼いたうなぎには秘伝のタレを使用しているのだとか。醤油の香ばしいかおりとうなぎの身の織りなす味のバランスは素晴らしい。滋味深く、噛めば噛むほどウマさが増していくようだ。さらに出汁を加えることで、風味が増して、食べるその手が止まらなくなる。

さらに肝吸いをすすれば、旨味の波状攻撃を受けているような気さえしてくる。これはもう完全にノックアウト! これを食ってなお、「名古屋には魅力がない」なんて言える人がいるだろうか? いない、絶対にいないだろう。これを食べるだけでも、名古屋を訪れる価値は十分にある。名古屋を過小評価している人は、まずひつまぶしを食うべきだ。

・今回訪問した店舗の情報

店名 うなぎのしら河 浄心本店
住所 愛知県名古屋市西区城西四丁目20-12
営業時間 11:00~15:00 / 17:00~21:30
定休日 年末年始

Report:佐藤英典
Photo:Rocketnews24

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