もしも残された人生において、1つのお店にしか行けないとなった場合、あなたはどこに行くだろうか? 私(佐藤)は最近訪ねた名古屋市の「串専門あさひ」に行くと即答するだろう。なぜなら、ここのどて串が最高にウマいからだ。
ウソだと思うなら1本食ってみろ。もしかして、コレ無限に食えるんじゃないのか? と思うほどウマい。たった1本でヤミツキになること間違いナシ。酒飲みはもちろんのこと、お酒を飲まない人でも一瞬でトリコになるぞ!
・昭和の面影
お店は名古屋駅からすぐ近く。高層ビルが立ち並び、真新しさが漂う街並みのなかで、このお店は昭和の面影を色濃く残している。かたくなに進化を拒んでいるかのようだ。
店に入ると、最初に目に飛び込んでくるのがどて串の鍋。
無数に串が浸された味噌仕立ての大鍋。これは……、どう見ても……。
うまいだろーーッ! 絶対にウマい、これは絶対にウマいヤツや。この店は大当たりじゃないのか? そう思って、メニューの値段を見たらビックリ! 1串100円ッ!!
・1串100円、1人前3本から
串ものは全部100円だ。なんて良心的なお店。ちなみにオーダーは1人前3本からとなっている。卓上にはツマミのキャベツとソース。ソースは串カツ用なのだろうと思ったら、常連さんはキャベツを浸してつまんでいる。それに倣(なら)って私もキャベツをつまむ。
・まずは鳥皮といか団子
さてと、では早速どて串を食うか……。と思ったが、はやる気持ちを抑えて、まずは鳥皮といか団子。
先日、東京・東新宿で美味しい鳥皮を食わせる焼鳥屋に遭遇して以来、私は串焼き屋で鳥皮が大好物のひとつとなってしまった。ここの鳥皮は、しっかりと焼き上げており、カリカリの食感がクセになる。一方のいか団子は、プリップリ! 噛むごとにいかの弾力と旨味が口のなかで弾けるようだ。
どて串に行きたい気持ちを、もう少し堪えて、お次は串カツ。実は串カツには、美味しい裏技があった……。
・串カツの裏技
串カツは卓上のソースに漬けて食う(2度漬け禁止)。これが通常の食べ方だと思うが、お願いすると、あの素晴らしい大鍋に漬けてくれるのである。つまり、味噌カツにしてくれるのだ!
ソース漬けももちろんウマい。サクサク衣に、酸味の効いたウスターソースが浸みこんで、一口食えばビール2杯は軽くイケる勢いだ。だが、味噌カツはそのうまさをはるかに上回っている!
あの大鍋には、モツの旨味がとけ込んでいる。串カツにモツの味がプラスされて、異次元の美味しさへと昇華しているのだ!! あえて例えるなら、北斗の拳のケンシロウが黒王号に乗った状態! 強すぎるッ!!
・毎日食いたい、どて串!
そしてようやく、本題のどて串の登場だ。まずはこのまま一口ガブリ。甘辛い味噌の味が口にブワっと広がり、一噛みごとに深いコクを感じる。思わず白飯を食いたい衝動に駆られてしまう。
1本、また1本と食べるうちに、その美味しさが身体に浸透していくようだ。大げさではなく、ずっと食べていられる気がしてくる。すぐさまおかわりをして、1本また1本と味わった。
これは毎日食える。いや、毎日食いたい! これを楽しみに毎日の仕事を励むことができるぞ、マジで! 何なら、あの大鍋のなかに浸かりたいとさえ思ってしまった。
もし名古屋在住の人で、このお店を知らない人は、絶対にすぐに行くべき。他県の人は、これを食うために、名古屋を訪ねても良いと思う。どて串、最高だ!
・今回訪問した店舗の情報
店名 串専門 あさひ
住所 愛知県名古屋市中村区名駅3丁目26-3
営業時間 17:00〜23:00
定休日 日・祝日
Report:佐藤英典
Photo:Rocketnews24