近年、個人情報の取り扱いが厳しくなっている。住所氏名はもちろんのこと、生年月日や勤務先やクレジット番号などなど、慎重に扱われるべき情報はたくさんある。
もし仮にこれらの情報を、本人の承諾なしに守護霊に聞き出したら、どうなるのだろうか? やはりプライバシーを侵害したことになるのだろうか? 気になったので、弁護士に尋ねてみた。結構勝手に守護霊に話しかける人がいるからね、気になるでしょ?
・イケメン弁護士に尋ねた
今回尋ねたのは、アディーレ法律事務所の岩沙好幸氏(東京弁護士会所属)である。岩沙弁護士といえば、イケメンの有能弁護士だ。しかし、スマホゲームの「ポケモンGO」に夢中になりすぎて、1カ月に5回も職務質問を受けてしまう、ドジッ子な一面も持ち合わせている、愛らしい人物である。
さて、そんな岩沙氏にお尋ねしたのは、本人の承諾なく、守護霊に個人的なことを聞いてしまうことについてだ。以下はその回答である。
・質問「本人の承諾なしに『守護霊』に個人的なことを聞くのは『プライバシーの侵害』ではないのですか?」
回答「プライバシー侵害が認められるためには、いくつかの条件が必要ですが、そのうちの一つが『私生活上の事実または私生活上の事実らしく受け取られるおそれ』があることです。
他人の守護霊に個人的な内容を質問し、その回答を公開したとしても、情報源が守護霊ということになると、明らかに嘘っぽいため、私生活上の事実らしく受け取られるおそれがなくプライバシー侵害は成立しないでしょう」
・なぜ、守護霊に話を聞くのか?
……とのことだった。たしかに岩沙氏が指摘するように、「守護霊に聞いた話」という時点で明らかに嘘っぽい。仮に真実であったとしても、事実らしく受け取られるおそれは低いと言わざるを得ないだろう。
ということは、守護霊に話を聞くこと自体、嘘っぽいということも考えられる。そもそもなぜ、守護霊に話を聞く人がいるのだろうか? そこらへんは定かではないが、プライバシーの侵害は成立しないということのようだ。
取材協力:アディーレ法律事務所
執筆:佐藤英典
イラスト:Rocketnews24