「国の偉大さと道徳的発展は、その国における動物の扱い方で分かる」というのは、マハトマ・ガンジーの名言。私たちは、敬意を持って動物を扱うことができているか? 様々な考え方があるので、この問いに対する答えは人によって違うだろう。

最近、動物にまつわる出来事が、人々に同種の疑問を投げかけた。発端は、ある女性が「事故で死んだネコの遺体」を使って、ハンドバッグを作ったことだ。

・近所の路上で発見したネコの遺体

今から7年前、ニュージーランドに住むクレア・ホブスさんが、近所の路上で1匹のネコの遺体を発見した。

ホブスさんはまず、遺体を冷凍庫で保管。3カ月間ほど「ネコの迷子ポスター」などが貼られていないか注意していたというが、誰もそのネコを探していなかったそう。そこで彼女は、ネコの遺体で何かを作ることに決めたのだった。

・ハンドバッグを作り、オークションサイトで販売

そして出来上がったのが、ネコのハンドバッグ。ネコの顔がアクセントになっており、見る人によってはギョッとしてしまうかもしれない。

剥製師として15年ものキャリアを持つホブスさんはこのバッグを展覧会で公開し、7年経った2016年9月に、オークションサイト『Trade Me』で販売することにした。オークションのスタート値は1400ドル(約14万円)だったという。

・ネット上では多くの批判「あなたもバッグになればいい」

このバッグは、見る人に様々な感情を抱かせたもよう。「最悪! あなたもバッグになればいい」「死んだネコへの冒とくだ」などと手厳しい批判の声が多数聞かれる一方で、「素晴らしい! 娘が絶対に気に入るわ!!」など称賛の声も集まったのだ。

・ホブスさん「革製品と何が違うのか?」

彼女の作品ページには数々のコメントが寄せられ、炎上状態に。ホブスさんはそれらの意見に対して、製品を作るために動物を殺したことはないと説明。彼女は、事故死した動物などの遺体を使用しているそうで、ペットの遺体を使うこともないということだ。

また批判する人々に対して、 “世に出回っている革製品と何が違うのか” と問いを投げかけたりもしたのだった。

・値を下げてオークション終了

ちなみに9月23日に終了したオークションでは、当初設定されていたスタート値よりも低い400ドル(約4万円)で落札されたとのこと。これについてホブスさんは、「ネコの遺体を利用して儲けようとしているとの批判が相次いだため、値を下げました」と述べている。

ネコの遺体がそのまま使われたバッグにショックを受ける人々の気持ちも分かる一方で、ホブスさんの言い分も理解できる。あなたは本件についてどう思うだろうか?

参照元:MashableMetro(英語)、Twitter @mashable
執筆:小千谷サチ

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