映画は、最も手軽に楽しめるエンターテイメントである。アクションや特殊効果が満載の大作映画などは、変わり映えのない日常生活に彩りを与えてくれるし、良質な作品や傑作からは学ぶことが多く、人生を変えてしまうような影響を受けることさえある。
そんな、他の世界を味わえる娯楽として欠かせない存在となった映画だが、過去100年にわたる名作映画の名場面を集めた動画「100 Years/100 Shots」が、見応えタップリなので紹介したいと思う。これを見たら、美味しいところを一気見して、得した気分になれてしまうこと間違いナシだ!
・過去100年の「名作映画の名場面100」で映画の歴史を堪能!
過去100年にわたる「名作映画の名場面」を堪能できてしまう動画は、2016年で第15回を迎えた、トライベッカ映画祭のために制作されたものだ。動画は、1915年公開映画『國民の創生』からスタートし、1年ごとに、その年に公開された最も印象深い作品の名場面が、順番に映し出される。
白黒映画の時代では、チャールズ・チャップリンの『キッド』や『フランケンシュタイン』、『キングコング』などからのシーンが登場。そして、カラーとして最初に紹介されるのは、1937年公開のディズニーアニメ映画『白雪姫』だ。
・ハリウッド黄金期やアメリカン・ニュー・シネマの名作の名場面も!
さらに、ハリウッド黄金期後半に当たる1940年~60年代の作品には、『カサブランカ』の感動のラストシーンが! 続いて、『七年目の浮気』でマリリン・モンローの白いドレスが下から吹き上げられる場面や、『ティファニーで朝食を』の雨のシーンも見られた。
実際に映画を見たことがなくても、ポスターや写真などで、一度ぐらいは目にしたことがあるだろう超有名なカットのオンパレードである。
その時代が終わると、アメリカに自由と反逆の精神が吹き荒れ、1960年代後半~70代にはアメリカン・ニュー・シネマの時代が到来。ジャック・ニコルソン主演の『イージーライダー』や、ダスティン・ホフマンが結婚式で花嫁を奪う、『卒業』のあまりにも有名なシーンが紹介されている。
・その時代に何が流行ったのか一目瞭然!
次に顕著となるのが、『スター・ウォーズ』や『インディ・ジョーンズ』など、シリーズとして公開された大作映画の出現だ。1990年代に入ると、『ジュラシック・パーク』や『タイタニック』のシーンが映され、「この作品なら見たことがある!」という作品が登場するのではないだろうか。
また、印象的だったのが、大手映画スタジオが本格的に同性愛を主題とした映画に取り組み、世界的ヒットとなった2005年公開の『ブロークバック・マウンテン』。過去100年にわたる名作映画の名場面を見たら、その時代に何が流行って、どんな問題が取り上げられていたのかも分かり、かなり興味深い作りとなっていた。
ちなみに、2015年を代表する映画として紹介されたのは、『マッドマックス 怒りのデス・ロード』だ。本作は、資源も水も尽きかけ荒廃した未来を舞台にしているだけに、地球温暖化や環境破壊が進む、現在の地球に警鐘を鳴らす意味でピックアップされたのかもしれない。
参照元:Vimeo、Open Culture(英語)
執筆:Nekolas
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