日本全国津々浦々。全国的には珍しくても、ご当地の人には欠かせないソウルフードが存在する。通称 “火の国” とも呼ばれる熊本県では「からしレンコン」と並び『タイピーエン(太平燕)』がソウルフードといえるだろう。
つい先日、生まれて初めて熊本県に足を踏み入れたときのこと。ぜひとも食べてみたかったタイピーエンを口にし、感動と共に「なんでコレが全国区にならないの?」と不思議に思えた。それくらい文句のつけようがない “最強ソウルフード” だったのだ。
・桃鉄ファンなら知っている
実は少なくとも筆者が高校生の頃、約20年前から「タイピーエン」の存在は知っていた。なぜならば家庭用テレビゲーム『桃太郎電鉄』で、熊本の物件としてタイピーエン屋が登場していたからだ。
聞き慣れないタイピーエンであったが、「きっと熊本を代表する激ウマグルメに違いない。機会があれば食べてみたいなぁ」と思っていた。……が、関東近郊でタイピーエンを見かける機会はついになく、初タイピーエンを本場熊本で経験することに。これはテンション上がるで!
・熊本では給食に出るらしい
調べてみると、タイピーエンの起源は中華料理だが、現在は日本風にアレンジされたものが一般的であるという。大ざっぱにいえば、麺が春雨になったラーメンで、熊本では給食にも採用されているそうだ。
それはさておき、人生初のタイピーエンを味わったのは熊本の老舗中華料理店「紅蘭亭」である。筆者が訪れた「下通り本店」は、熊本市の中心部にあり、観光客でも迷うことなくアクセスできるだろう。
・優しい味わい
今回注文したのは「タイピーエン」と「あさりとクレソンのタイピーエン」の2種類。値段はそれぞれ税込み780円と880円であった。さっそく食べてみると、優しい中華スープとアッサリ系の春雨は間違いない組み合わせ。パンチの強さよりも、優しい味わいが印象的だ。
思ったよりもボリュームがあるから満足感も十分にある。しかも春雨だから、体重が気になる人も抵抗なく食べられるに違いない。一昔前ならまだしも国民総ダイエッター時代のいま、なぜタイピーエンが全国区にならないのか不思議になるレベルだ。
とにもかくにも、熊本を訪れたらぜひとも味わってほしいタイピーエン。きっと、その優しい味わいに感動するハズだ。ちなみに、紅蘭亭のホールのお姉さんたちは全員チャイナドレスだったが、全員が全員美人だったことも追記しておこう。さすがは火の国である。
・今回ご紹介した飲食店の詳細データ
店名 紅蘭亭 下通本店
住所 熊本県熊本市中央区安政町5-26
時間 11:30~21:30
休日 無休
Report:P.K.サンジュン
Photo:RocketNews24.
▼熊本のソウルフード、タイピーエン。
▼ラーメンの麺が春雨になっている。
▼ゆで玉子ではなく、揚げ玉子なのも特徴のようだ。
▼季節のタイピーエン。クレソンとあさり。
▼店員さんが美人だらけの紅蘭亭。さすが火の国である。
▼サービスでホット烏龍茶が出てくるぞ。
▼熊本最高!