現実から逃避するために、ドラマを一気見したり映画を楽しむ人は多いだろう。フィクションがゆえに、現実ではあり得ないことが起こってもOKな訳だが、「それにしても、それはないだろう~!」ということが、海外ドラマではよ~く起こる。
そこで、海外エンタメ・ライターでもある筆者が、海外ドラマで起こりがちな ‟あるある!” を、うんちくを垂れながら解説していきたいと思う。
・ワイヤーをつなげて簡単に車を盗難
逃亡中の登場人物が車を盗む際、ハンドルの下ら辺にあるワイヤーをグっと引っ張り出し、2本のワイヤーをパチパチっと合わせるシーンがある。すると、一瞬ワイヤーから火花が散ったかと思うと、魔法のようにエンジンがかかるのだ。
「こんな簡単にエンジンがかかるかよ!」と毎回ツッコミを入れたくなるが、本当に可能なのか、ぜひ誰かに検証してもらいと思ってしまう。また、偶然にも車のドアがロックされておらず、サンバイザーの間に挟まっていた車の鍵を使って、いとも簡単に車を盗むシーンもお約束である。
・銀行口座番号など長い番号を一発で記憶!
海外ドラマでは、電話番号や銀行口座番号などの10桁を超える長い番号を、一発で記憶してしまうのは当たり前! 「レインマンでもないのに、そんな長い番号を一瞬で覚えられる訳ないじゃん!」と毎度思ってしまう。
ちなみに、数多くの作品を見ている筆者だが、長い番号が覚えられずに「もう1回言ってくれる?」と頼んだキャラクターが登場したドラマは、たった1つだけである。
・南京錠でロックした扉も簡単に蹴破る
そして、本当によ~くあるのが、鍵がかかったドアをいとも簡単に蹴破ってしまうシーンだ。かなりゴツ目の南京錠がかかっていようが、ドアを2回も蹴れば、鍵が壊れて侵入に成功してしまうのである。シュワちゃん並みの筋肉マンか超人でもなければ、実際には絶対不可能ではないだろうか。
・上着の内ポケットがやたらとデカくて、何でも入ってしまう
海外ドラマの登場人物が着ている上着の内ポケットは、やたらと大きいようで、A4サイズの分厚い封書も余裕で収納できてしまうのだ。まるで、なんでも入ってしまうドラえもんのポケットのようである。
・楽々ガラスを突き破って簡単に逃走
アクション物や犯罪ドラマのお約束とも言えるのが、簡単にガラスを突き破って、登場人物が逃走してしまうシーンだ。これが現実だったら、ガラスに激突して引っくり返るか、仮に割れても、怪我を負ってしまい全力疾走なんて無理だろう。
・あり得ないぐらいメールの文字を打つのが早い!
最近は、電話よりもメールでのコミュニケーションが中心になった傾向を踏まえ、海外ドラマでも、登場キャラクターがメールで会話をするシーンが増えている。
そして、あり得ないぐらいメールを打つのが早く、1回も間違えることなく文章を打ち込んで送信!! 実際は、「なんて送ろう……」と内容を考えてしまうものだが、海外ドラマでは無駄な動作はゼロなのである。
と、現実世界ではあり得ない、海外ドラマの ‟あるある” についてうんちくを垂れてみた。それでも、クオリティの高い映像やアクション、緻密に練り上げられた脚本が魅力の海外ドラマには、病みつきになってしまうのである。
執筆:Nekolas
Photo:Rocketnews24.