食欲の秋。そして秋の食材と言えばキノコ! 記者が子どものころはキノコと言えばシイタケやシメジくらいだった気がするが、エリンギやハナビラタケなど、オシャレで美味しいものも増えてきた。そして今、最もキノコ界を騒がせている存在といえば……
そう、それは “松きのこ” だ!! 広島県の「世羅きのこ園」が作っているもので、なんでもマツタケに似ているらしい。見た目が似ているだけなのか、それとも味が似ているのか。気になって仕方がないので、さっそく注文してみた。
・人気すぎて1カ月待ちの “松きのこ” シリーズ
シイタケ菌を育成する中で生まれ、マツタケのような見た目と香りだと話題になっている “松きのこ” 。広島県の「世羅きのこ園」が作っているらしい。通販もしているようだし、キノコ好きとしては食べてみなければと、同園のウェブサイトにアクセスしてみた。
サイトには確かに通信販売をしていると書かれているものの、注文フォームが……ない。不安を感じながらサイトに表記してあるメール宛に、松きのこを注文したい旨を書いてメッセージを送ってみた。すると1日後、注文を確認したと返信が。ただし、1カ月待ちの状態らしい。
きっと急に人気が出たため、ここまで注文が殺到するとは予想していなかったのだろう。それでも注文メールを送ってから割と早い段階で返事をくれたこと、ていねいに対応してくれたことに心が温かくなった。1カ月の間、気持ちよくワクワクしながら待つことができたぞ。
・価格はマツタケの半分、香りはマツタケの “松きのこ”
そうこうしている内に、あっという間の1カ月。我が家に “松きのこ” と “松なめこ” が届いた。 “松きのこ” の見た目はなるほど、シイタケというよりはマツタケに近い。大きさもシイタケの2~3倍はある。香りをかいでみると「確かにマツタケ……!」
これは驚きだ。しかも価格が、籠盛り160gが1080円、進物用桐箱入が3780円とマツタケの半額以下じゃないか! これで美味しければ言うことなしだ。パンフレットによると、生でも食べられるらしいが炭火焼や、キノコご飯にするとより一層美味しいそうだ。
・ほぼマツタケ “松きのこ” を炭火焼きで食べてみた
キノコそのものの味を楽しむならば、炭火焼が一番だろう。記者は気合を入れ過ぎて、思わずBBQセットを取り出し火を起こしてしまったが、普通はフライパンで十分だ。さて実際に “松きのこ” を焼いてみようと、まず火が通りやすいよう手で割いていく。
割けた断面を見てみると、エリンギやシイタケより若干、繊維が豊富だとわかる。マツタケを割いた感じに似ている気も。火を通しすぎないことが美味しさの秘訣らしいので、サッと火を通しスダチをかけ生姜醤油で食べてみた。食感はエリンギ、味と香りはマツタケ……「これはすごい!」
記者がマツタケの味をしっかりと認識していない、ということもあるかもしれないが、それにしてもこの値段でこのクオリティのものが味わえるとは、ビックリ。目をつぶってマツタケと言われて食べさせられたら、間違いなくマツタケだと思ってしまうレベルだ。
・ “松なめこ” を使った “キノコご飯” はまるでマツタケご飯
“松きのこ” と一緒に注文した “松なめこ” はキノコご飯や、バター焼きに適しているとのこと。せっかくなので両方作ってみた。まずは、キノコご飯だ。作り方は簡単で普通に米を炊くのと同じ要領で、水の代わりに出汁を入れ米の上に “松なめこ” を乗せるだけ。
米が炊けていく間、かすかに香ってくるにおいからはマツタケは感じられない。「これは不発かな……」とあまり期待せずに、炊き上がったキノコご飯を茶碗によそう。念のため、茶碗に鼻を近づけ匂いをかいでみると「マツタケだ……!」なんと、これまたマツタケのにおいが。
食べてみると、ご飯にもほんのりマツタケの香りが移っていて美味しい。なめこ自体の味はご飯に乗り移っているので、そんなに強くは感じないがシャキッシャキッとした食感がして食べ応え十分だ。しかも、このなめこは籠盛り120gで540円と、超お買い得!
続いて、バター焼きも試してみた。こちらも作り方は簡単で、アルミホイルの中にナメコを入れ、塩コショウを振りかけた後、バターを乗せるだけ。面倒くさくなければバターでいためてから、塩コショウを振りかけるともっと美味しいと思う。そして肝心の味も間違いない美味しさ!!
バターに香りが少し負けてしまった感があるが、それでもマツタケのいいにおいがしたぞ。なぜかはわからないが、冷めるとより一層マツタケ臭が濃くなるような気がした。ナメコの調理法としては、このほか天ぷらや松なめこおろしにして食べるのがおススメらしい。
『世羅きのこ園』の “松きのこ” シリーズ、いやはやアッパレだ。まさか本当に、ここまでマツタケっぽいとは思わなかった。キノコ好きは絶対に食べるべきだし、「年に一回くらいマツタケを食べたいけど、高いから買えないなあ~」という人にもオススメ。
そして “松きのこ・なめこ” の一番スゴイところはマツタケらしさを差し引いても、キノコとしてかなり魅力的であるところ。食感や味わいから、キノコの新たな一面を感じられるのだ。例え何カ月待ちになろうとも、これは是非とも全国のみんなに味わってほしい食材だぞ!!
参考リンク:まるせら.com
Report:K.Masami
Photo:Rocketnews24.
▼松きのこ
▼松なめこ
▼ “松きのこ” の炭火焼と “松なめこ” のバター焼き
▼松なめこを使ったキノコご飯
▼繊維が多くてマツタケっぽい!
▼気合を入れすぎて火をおこしちゃったけど、フライパンでも十分美味しくできるぞ
▼炭火焼の松きのこは “すだち” をかけるとウマい
▼より美味しく食べられる調理法がパッケージに書いてあるぞ