【本人降臨】俳優ビル・マーレイがネット上で「何でも聞いてね」と質問を受け付け! Q&A 32選がこれだ!! 「日本での変な体験談は?」など

Q11:映画『恋はデジャ・ブ(Groundhog Day)』が大好きです。何度も同じシーンを撮影するのは、どんな感じでしたか?
A11:同じシーンを何度も撮影することは、問題無かった。だって、それがあの作品だからね。脚本はとても良い出来だったよ。ユニークで独創的だったのに、なぜか公開当時は話題にはならなかった。僕は、あの年の最高の脚本だと思っていたんだ。今ではあの作品は評価されている。でも当時あまり人気が無かったことなんて、誰も覚えていないみたいだ。

あの脚本を実際に撮影するためには、素晴らしいスタッフの協力が不可欠だった。冬の屋外での撮影は大変なんだ。同じ場面を何度も撮影することは、演技への挑戦だ。なぜなら撮影を繰り返す度に、より良く、深く、面白い演技をしなければならないからね。

撮影の舞台となったパンクスタウニーには、一度行ってみるといいよ。パンフレットで見るよりもいい場所だよ。

▼映画『恋はデジャ・ブ』予告編。日本でも人気の高い作品だ。

Q12:ファンとの最高の思い出は何ですか?
A12:時々あるんだけど、ファンから「私は最悪の時期を過ごしていました。楽しみも希望がなく、ずっと落ち込んでいました。でもあなたの作品を見ることだけが楽しみでした。見ている間は笑えて、嫌なことも忘れられて、人生捨てたもんじゃないって思えたんです」などと言われることがあるんだ。

僕は世界を救う訳ではないけれども、僕が学んできたこと、伝えたいことが、作品の中で “人生はどんなものか” というふうに表れているんだ。そこにはある種の楽観性がある。「楽観的な態度 = うまくいく態度」なんだよ。

Q13:質問はありません! ただあなたのことが大好きで、『ゴーストバスターズ』など初期作品も素晴らしかったし、今でも面白い映画に出演してくれて嬉しいと伝えたかったんです!!
A13:うん、ありがとう。とてもいい気分だよ。君が『ゴーストバスターズ』を楽しんでくれてよかったよ。そして今の作品も変わらずに好きでいてくれて嬉しいよ。『ゴーストバスターズ』に出演できたことも、今でも映画に出られることも幸せに思う。

Q14:ビル・マーレイでいることの、“良いこと” と “悪いこと” は何ですか?
A14:悪いことは……誰にも邪魔されずに外を歩けないことだね。気付かれてしまって、その “場所” に入り込めなくなってしまったり。でもこれは、僕の義務でもあるんだろうね。良いことと悪いことはコインの裏表だ。片面を嫌っていても、別の面が僕を救ってくれているかもしれない。

Q15:演じていて、最も楽しかった映画はどれですか?
A15:ジム・ジャームッシュが監督を務めた映画『ブロークン・フラワーズ』は、すごく楽しかったな。脚本が面白かったんだ。そしてジムから映画に出演するかと聞かれたとき、「僕は家にいなくちゃいけないんだ。でも、僕の家から1時間以内に通える場所で撮影するならいいよ」と答えたんだ。それでジムは撮影地を手配してくれて、僕が出演することになった。

撮影も終わり、俳優としての自分をすべて出し切ってしまい、あれ以上の演技はもう出来ないと思ったんだ。それから数カ月後に映画のオファーがあったから、また演技を始めたけど、それまではもう演技が出来ないと思っていたんだよ。

Q16:あなたに関するお気に入りの噂ってある?
A16:覚えていないな。噂ってあまり気にしないから、よく分からないんだよ。

Q17:過去に戻れるとしたら、誰と話してみたいですか?
A17:僕は科学者が好きだから、アルベルト・アインシュタインだね。あと遺伝子にも興味があるから、グレゴール・メンデルかな。彼は司祭で、独学で遺伝に関することを発見した。

彼らはビジョンを持っていて、知的に、無意識的に、精神的に繋がっていた。彼らはより高い精神状態に達することが出来るんだ。メンデルのことは昔すぎて分からないけど、アインシュタインはスイスの山の上で働いていたという。その標高の高さが、彼らの話し方や考え方に影響を与えていたのではないかと思っているよ。

Q18:映画『ミケランジェロ・プロジェクト(The Monuments Men)』は面白そうですね?
A18:うん、今までになかったような魅力的なお話だね。俳優陣も豪華だ。忘れてはならないこと、今でも世界中で起こっている問題が描かれている。例えばシリアやイラクなどでは、美術品などが略奪されている。それは金やダイヤモンドを奪うよりも、ずっと悪いことだ。なぜなら文化、神秘を盗み出すことは、人々が文化について学ぶ機会を永久に奪い去ってしまうから。

(編集部注:『ミケランジェロ・プロジェクト』とは、第二次世界大戦時にヒトラーによって破壊される恐れのあった重要な美術品や文化財を奪還するために結成された “美術の専門家チーム” のお話だ!)

▼映画『ミケランジェロ・プロジェクト』の予告編

Q19:好きなゴルフ場はどこですか?
A19:アイルランドでゴルフをするのが好きだ。僕の祖先はアイルランド人だし、ゴルフをするには最高に美しい国なんだ。ゴルフをするために訪れると、王様みたいに扱ってくれるよ。

最近はハワイでゴルフをしたよ。ハワイに仕事で訪れたときに、オアフ島のワイレアというところでゴルフをしたんだ。プロゴルファーのスコット・シンプソンととても面白くてポジティブなハワイの人たちと一緒にプレーしたんだけど、素晴らしいプレーヤーといると、こちらのプレーも良くなるね。

Q20:これまでで演じられなくて、悔しい思いをした役はありますか?
A20:1つだけある。インドネシアを舞台にした、映画『危険な年(The Year of Living Dangerously)』の主人公だよ。結局オーストラリアに住む、メル・ギブソンが選ばれたよ。僕はインドネシアにいたこともあるし、作品のことが理解できると思ったんだ。あの作品を見たときは、「チクショー!」って感じだったな。

……残りの質疑応答は、次ページ(その3)で!!

参照元:Reddit[1][2](英語)
執筆:小千谷サチ
イラスト:稲葉翔子