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2015年3月25日から1週間の日程で、東京・銀座の三越で「食の銀座フェア」が開催されている。この催しは銀座の銘店が集結し、各店自慢のスイーツを一度に楽しむことができるというものだ。

・各層は1ミリない!?

資生堂パーラー」や「ハートブレッドアンティーク」など、お馴染みの有名店が出店しているなかで、私(佐藤)が注目したのは、フレンチレストラン「ESqUISSE(エスキス)」のミルフィーユである。芸術的といわれるここのミルフィーユ、実物を見てビックリ! 美しすぎる~ッ!! 1ミリにも満たないような繊細なパイ生地の層はどうやって作っているんだ!?

・瞬時にわかるスゴさ

この商品は、同店のパティシエ成田一世氏の作品である。お店はネット上で驚くほど高評価を得ている名店だ。そこのパティシエだけあって、実力はかなりのもの。三越の会場にあるショーケースを見れば、技術の高さは瞬時にわかる。

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・ミルフィーユの難しさ

幾重にも重なったミルフィーユの断層、その1段1段はおそらく1ミリにも満たない厚さである。ミルフィーユは通常フィユタージュと呼ばれるパイ生地を使用する。フィユタージュを何度も折り重ねて層を作り、それを焼き上げて成形するのだが、これが相当難しい。まずキレイに層を形作るのは至難のわざだ。そして、パリパリとした食感にするためには生地の状態とオーブンの温度管理を怠ってはいけない。

・納得できる価格

さらにその日の気温や湿度によっても、生地の状態が変わってしまう。1ミリにも満たない層を成すこのミルフィーユは、まさに芸術的と言って良いだろう。価格はひとつ1201円。ただのスイーツだと思うとかなり高く感じるかもしれないのだが、確実にほかでは味わえない逸品。妥当な価格ではないだろうか。

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・実は食べにくい……

しかしちょっと厄介なことがある。それはかなり食べづらいということだ。しっかりとその美しさを目で堪能したあとで、いざ味わおうと思うと、生地表面が意外と固いので、思うようにナイフが立たない。しかも切ろうと思って圧力をかけると、間に挟まれたカスタードクリームがブチュっとはみ出してしまう。できるだけキレイにカットしたいところである。

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食べてみると、繊細なパイ生地のサクサクとした食感と、タヒチ産バニラを使ったクリームが見事に調和して、口のなかに至福を届けてくれた。眺めるだけでも感動する一品、エスキスのミルフィーユをその目で見ていただきたい。

・今回紹介したイベント詳細

イベント名称 食の銀座フェア
場所 銀座三越 8F(東京都中央区銀座4-6-16)
会期 2015年3月25日~31日
時間 10:30~20:00(最終日は17:00)

Report:佐藤英典
Photo:Rocketnews24

▼銀座三越8F催事場で開催中の「食の銀座フェア」で購入した、エスキスのミルフィーユ
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▼スイーツとは思えないパッケージ
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▼美しい断層だ
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▼驚くほど繊細な断面。幾重にも生地が重なっている
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▼美しい断層を保ったまま食べることができないのが難点
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