oosho1

日本の国民食といってもいいほど、ありとあらゆる街に店舗が存在するラーメン屋。味もさることながら、お店の営業方法はさまざまである。そんなラーメン界において、おそらく全国にココだけ! というお店を発見したのでご紹介しよう。

そのお店「味の王将」は、北海道・苫小牧市にある。この地域では定番のカレーラーメンをはじめとするメニューを提供している、昔なじみのお店だ。何が他店と違うのか? それはラーメンが回転寿司屋のようにベルトコンベアで提供されるのである! まさに流れるラーメンだッ!!

・お店の営業時間がわからない……

私はお店の存在を知ると、すぐに店舗へと向かった。ところが営業時間がわからず、昼に行ってもやっていない。電話をしても出ない。夕方に行ってもやっていない。夜19時くらいに行ってもやっていない。いつやっているんだ? もしかして、閉店してしまったのかと不安な気持ちになった。

oosho7

・21時からの営業だった

夜20時に再度訪問すると、店内の明かりがついている! よかった、営業はしているようだ。開店準備中のようだったのだが、私はこの日の夜に苫小牧を離れないといけなかったので、申し訳ないと思いつつも入店し、「何時から営業ですか?」と尋ねた。すると、お店の大将は「21時からだよ!」と明るく答えてくれたのである。という訳で時間を潰して再度訪問することに。

oosho2

・コンベアにワクワク! しかし……

再訪して、客席に設けられたベルトコンベアに感動。おお、噂は本当だった! これでラーメンが流れてくるのか、めっちゃ楽しみ! と期待に胸を躍らせつつ、塩カレーラーメンをオーダーした。

ちなみにコンベアの上の棚に箸や調味料が入っている。流れるラーメンを受け取り、棚から箸を取っていただきます! その一連の動作を頭のなかに思い描いていた。ワクワク! ところがーーーッ!!

oosho4

・手で運ばれてしまったーーーッ!

大将は出来立てのラーメンを、「おまちどうさまでした!」と持ってきてくれたのだが、丼を手で持ってきて私の前にドン! と置いたのであるーーッ!! マジかッ、コンベア使わんのか! 4回も店に足を運んで、開店時間を待ったというのにーーーッ! 悲しすぎるーーッ。

oosho5

・コンベア懇願! そしてバックもできると判明

混雑時間ではないので、手で運んでくれたのかもしれない。しかし私は動くコンベアが見たい。ということで、大将にお願いすると、「いいですよ!」と快諾してくれた。心優しい大将、ありがとうございます! という訳で、改めてコンベアにのせてラーメンを提供してくれた。ウイーーーンと音を立てて流れてくるラーメンの姿は感動的である。

しかも大将は私が旅行者であることを察してか、「バックもできますよ!」とコンベアをバックさせてくれた。何て優しい大将だ。バックで流れるラーメンを見ることは、この先の人生できっとないと思う。目に焼き付けたぞ!

oosho6

・27年前に導入

実はこのコンベアを採用するにいたったのは、元々お店が狭かったという理由がある。改装時にテーブルの棚に箸や調味料を収めた後に、棚下の空間を有効利用したいということで、コンベアをつけたそうだ。実際お店が客でいっぱいになると、手でラーメンを運ぶとお客さんに接触する可能性がある。こぼしてしまう危険を避けるのに、コンベアは大活躍するそうだ。

これを27年も前に取り入れた大将の先見性は素晴らしい! 苫小牧に行ったら、コンベアを流れるラーメンを、その目に焼き付けろ!

・今回紹介した店舗の情報

店名:味の王将
住所:北海道苫小牧市錦町2-3-7
営業時間:21:00~27:00

Report:佐藤英典
Photo:Rocketnews24

▼とくと見よ! 流れるラーメンの姿を。バックもできるぞ!!

▼流れるラーメンの姿に感動! ベルトコンベアは寿司だけのものじゃない
oosho1
▼塩カレーラーメン。あっさりとしたスープ、スパイシーなカレー風味がアクセントになって美味
oosho8

oosho9

oosho10

oosho11