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真面目な高校教師が、高純度ドラッグ精製という危険なサイドビジネスに手を染める異色ドラマ『ブレイキング・バッド』。そんな内容だけに、第1話からノンストップで爆走しっ放しで、衝撃的なシーンもテンコ盛り!! 

なかでも忘れらないのが、ウォルターの相棒ジェシーが浴槽でフッ化水素酸を使って死体を溶かしたら、浴槽と床が溶けて家の2階の底が抜けてしまうシーン。そして、麻薬取締局の情報提供者トルトゥーガの生首を載せたカメが爆発するシーンを見た時は、“このドラマ、マジで型破りだ!!” と大興奮したものだ。

そこで今回は、亀に生首を載せられてしまったトルトゥーガ役を演じた、ダニー・トレホの素顔を暴いてみたい。彼の背景をリサーチしたところ、ワクワクするほどヤバい経歴の持ち主であることが分かった。

・武装強盗などの罪で11年間ムショを出入り!!

とにかく、見るからに堅気な人生からは程遠そうな風貌のダニーは、見た目そのままの人生を歩んできたようなのだ。

子供の頃から薬物依存症だった彼は、武装強盗と麻薬がらみの犯罪を犯して、11年間も刑務所を出入りする生活を送っていた。だが、犯罪者ながらも服役中にボクシングに打ち込み、ライト級とウェルター級のタイトルを獲得する努力家の一面も覗かせている。

・麻薬依存者自助プログラムでの出会いが人生の転機に!

ダニーは出所後、薬物依存者が生き方を改善するために集まる自助プログラム「12ステップ」を終了。12ステップでは薬物をやりたい衝動に駆られた時、個人的に連絡してサポートしてもらう相談役のスポンサーを付けるのが決まりだ。

そして、彼のスポンサーとなる青年と出会ったことで、ダニーの人生は大きな転機を迎えることになる。

・スポンサーに会いに行ったら映画の撮影現場だった!

12ステップを終了したものの、コカインをキメたい衝動に駆られたダニーは、ある日、彼のスポンサーになってた青年に連絡を取ることに。そして彼に会いに行った場所が、1985年に公開された映画『暴走機関車』の撮影ロケ現場だったのだ。

すると、ダニーはタトゥーだらけのおっかない容姿を買われて、その場で囚人役のエキストラに決定!! ここから彼の俳優人生が始まったのである!

・偶然が偶然を呼び、いきなり俳優デビュー!!

しかも、それだけではなく偶然が偶然を呼び、なんと本作の脚本家が、ダニーと同じムショで同時期に服役していたことが判明。ダニーのボクシング能力を思い出した脚本家が、撮影のボクシングシーンに備えて俳優をトレーニングしてほしいと、ダニーにトレイナーの仕事をオファー。

出演俳優のエリック・ロバーツをトレーニングするダニーの仕事ぶりを見た、アンドレイ・コンチャロフスキー監督が彼をいたく気に入り、エリック扮するバックの敵役に大抜擢!! こうしてダニーはただのエキストラではなく、いきなり本作で俳優デビューを飾ることになったのだ。

今までの転落人生が、たった1本の電話で一変してしまうとは、人生ってオモシロいなと思ってしまう瞬間だ。

・大ヒット映画で堂々の主役に!

身長167センチでラテン系のダニーの体はタトゥーだらけで、一般的にハリウッドで主役をはれる俳優とはかけ離れたルックスである。よって囚人や悪役、ギャングなどを演じることが多いが、アメリカで大ヒットした映画『マチェーテ』と『マチェーテ・キルズ』では堂々の主役に!! 

そして俳優としてだけではなく、人気アニメ『キング・オブ・ザ・ヒル』ではエンリケ役で出演し、声優としても活躍の幅を広げている。

以前にインタビューで、“『ブレイキング・バッド』で使用された生首はおみやげにもらえたの?” と聞かれたダニーは、「もらえたら、ランプの上にでも載っけるかな」と答えている。2015年にかけて、ダニーの出演作品は25本も待機中。ラテン系の名悪役として、これからも彼の活躍ぶりをスクリーンで目にすることが多くなりそうだ。

参照元:IMDbAMC(英語)
執筆:Nekolas
イラスト: マミヤ狂四郎

▼トルトゥーガの生首を載せたカメが爆弾でフっ飛ぶシーンはこちら

▼トルトゥーガのシーンを集めたトリビュート動画

▼ダニーの人生の転機となった映画『暴走機関車』の予告編

▼ダニーが堂々と主役を演じた大ヒット映画『マチェーテ』の予告編

▼『ブレイキング・バッド』シーズン1の予告編はこちら

▼ぬりえもあるぞ!
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