節分に食べるとよいとされる巻き寿司、それが「恵方巻」だ。かつては大阪地方を中心に行われていた風習であるが、近年はコンビニでも気軽に購入できるようになるなど、全国区のイベントとして定着しつつある。
その年の恵方(良いとされる方角)に向かって黙々と巻き寿司を食べ続ける……というのが基本であるが、まさか “飲む恵方巻” があるなんて……! その名も恵方巻サイダー! なんじゃそりゃ? と思いつつ購入してみたら、これが天才的な商品だったのだ!!
・都内のスリーエフで発見
『恵方巻サイダー』を製造しているのは、横浜の坪井食品株式会社である。元々は明治に創業し生麩(なまふ)を製造していたが、終戦後、米軍払い下げの「ラムネ・サイダー製造機」を譲り受け、現在では横浜の水を使った正真正銘の地サイダー「オリツルサイダー」などを手掛けている地域密着型のメーカーである。
恵方巻サイダーを発見したのは都内のコンビニ、スリーエフ。調べてみると、東京・神奈川・千葉・埼玉のスリーエフで販売しているようだが、取り扱いがない店舗もあるようなので注意してほしい。
その怪しさたるや……! 100歩どころか200歩譲っても、「太巻き」と「サイダー」が重ならない! まさか味が恵方巻なのか……? あまり深く考えず、とりあえず購入してみたのだが、持ち帰ってビックリ!! 驚愕の方法でサイダーが恵方巻になっていたのだ!
・驚異のシステム
「なに言ってるかよくわからない」という人に説明しよう。まず、この恵方巻サイダーはラベルが上下逆になっている。つまり飲み口が下、ビンの底が上ということになる。そしてビンの底には……! 巻き寿司のシールがペロリと貼られている!!
つまりビンの底から見れば単なる巻き寿司! 黒いラベルもいつの間にか海苔に見えてくる……! そう、『恵方巻サイダー』は「恵方巻味のサイダー」ではなく、見た目が恵方巻のサイダーだったのだ!! そのクオリティは画像を見れば一目瞭然であろう!
・トリプル天才仕様
巻き寿司を黙々と食べ続けるのはツラいが、これならグビッと飲めてしまう! さらには恵方に向かってラッパ飲みすれば自然に粛々としたポージングになっている。さらにさらに、日持ちもするから当日慌てて用意する必要がないという、トリプル天才仕様! ……ただし、サイダーでご利益があるかは不明である。
ちなみに味はなぜか「ピーチ味」であるが、同社のホームページによると「社長が節分と桃の節句を勘違いしたから」というお茶目な理由らしい。『恵方巻サイダー』は1本180円(税込)。今年の節分は『恵方巻サイダー』を西南西に向かってガブ飲め!
参考リンク:坪井食品株式会社「オリツルサイダー」
Report:P.K.サンジュン
Photo:RocketNews24.
▼これが『恵方巻サイダー』だ。
▼味はピーチ味。
▼ラベルの底には太巻きの断面図! 天才の発想だ!!
▼東京・神奈川・千葉・埼玉のスリーエフで売ってるぞ!