中国の麺料理が日本のラーメンになったり、イタリアのスパゲッティを日本独自にアレンジしたナポリタンが生まれたりと、その料理が別の国へ行くと元の料理とかなり異なるものが生まれることがある。
それが日本を代表する伝統的な料理『江戸前寿司』も一緒で、アメリカへ行くとアボカドを使ったカリフォルニアロールなどの現地の人の味覚に合ったアメリカ風の寿司が、本物の江戸前寿司より人気になっていることも多い。
・客のほとんどがアメリカ人の寿司屋
そんな『アメリカ風寿司』を日本で楽しめる、“日本一アメリカを感じる寿司屋”が沖縄県の北谷町にある。ここ「ニューポート寿司」は客のほとんどがアメリカ人で、記者(私)が訪れたときも私以外はすべてアメリカ人の客であった。
だが、ニューポート寿司の客がほとんどアメリカ人だからといって日本人が楽しめない店ではない。店主は日本人の寿司職人で、もともとはカリフォルニアで寿司店を経営しており、最近ここ北谷町で新しくお店を開いたとのことだ。
・日本の寿司の腕も確か
そのため、日本の寿司の腕も確か。沖縄県産の本マグロや地魚を使った握りから、アボカドの裏巻にアナゴをトッピングした『スーパーカリフォルニアロール』や、タコやエビ、ホタテの天ぷらに辛いソースをトッピングした『ディアブロ』まで、すべて日本人でも美味しく食べることができる。
いくらアメリカ風の寿司といっても基本的な寿司の技術がしっかりしていなければ、海外によくあるヘンテコな寿司屋の出すイケてない寿司モドキになってしまう。だが、ココは職人の腕が良いため、江戸前寿司からアメリカ風寿司まで、すべてしっかりと“寿司”として成立しているのだ。
・サシミロールは絶品
ニューポート寿司でぜひ食べてほしいのが、なんとシャリの代わりにきざんだカニカマをマヨネーズで和えたものを使用した『サシミロール』。アメリカではあまり海苔は好まれないため、巻くのに湯葉を使っているのだが、コレがまたしっかりと具や刺身の濃厚な味を受け止めていてメチャ美味しい!
その他にも和食やアメリカ風の料理メニューが豊富にあるため、居酒屋としても楽しめるだろう。ニューポート寿司で心地よいお香の香りを嗅ぎながら、寿司と一緒にウィルキンソンを飲む……なんて海原雄山が聞いたら失神しそうな話だが、ぜひ一度は体験してほしい、アメリカ独自の食文化である。
ちなみに店員さんは全員英語も日本語もできるので、海外の友人を連れていくのにも最適かも。江戸前寿司と違って日本ではなじみのないメニューも多いので、ぜひ説明を聞いて絶品のアメリカ風寿司にチャレンジしてみよう。
・今回ご紹介した飲食店の詳細データ
店名 ニューポート寿司
住所 沖縄県中頭郡北谷町字桑江614-16
時間 16:00~22:00
休日 無し
Report:なかの
Photo:Rocketnews24.
▼こちらがニューポート寿司。見た目は完全に南国のカフェである
▼店内はカフェ兼寿司屋といった感じ
▼江戸前寿司から見慣れないアメリカ風寿司まで種類豊富
▼寿司屋でウィルキンソン タンサンを飲むという新体験
▼ワサビは別添え。アメリカ人の嗜好に合わせているのだろうか
▼沖縄県産の本マグロはメチャ美味い!
▼こちらは「スーパーカリフォルニアロール」。アナゴとアボカドが濃厚だ
▼タコやイカ、ホタテの天ぷらとピリ辛のソースが絶妙な「ディアブロ」
▼「レインボーロール」は部分によってさまざまな味が楽しめる
▼「サシミロール」は必ず食べてほしい一品
▼その他にもアメリカ風の寿司やメニューがいっぱいだ
▼締めの鉄火巻きが無難に美味しいのもありがたい。ごちそうさまでした