「初めて中国に行ったとき何にビックリした?」と聞くと、「道が汚い」「美女も道路に痰を吐いてた」に並んでよく聞くのが「物乞いが多い」だ。
これが中国の格差……と思いきや! 中国には人にお金を請うことで生計を立てる「プロの物乞い」が存在するという。しかも、結構稼いでいるらしいという噂だ。真相は闇に包まれていたが、ネットで公開されたある画像によると、稼ぎのいいプロの物乞いは1カ月に18万円以上稼ぐらしい! マジかよ!?
・中国でプロの物乞いが激写される
中国メディアによると、その画像は北京にある建国門郵便局で激写されたものだという。そこにはガリガリに痩せたおじいさんがしゃがみこんでいる。だが、おじいさんの周りを見て驚いた! 札、札、札!! 1枚1枚は少額ではあるものの、おじいさんは山のような紙幣に囲まれているのだ。
・月収18万円以上! 繁忙期には50万超え!
このお札は、おじいさんが物乞いをして得た “収入” であるという。この男性は毎月“収入”を郵便局に預けにやってくるそうだ。その額、月に1万元以上(約18万円)にのぼるといい、旧正月や中秋節など行事がある “繁忙期” には2~3万元(約35万~53万円)も預けに来ることも!
なお、この写真は稼ぎのいい中秋節に撮られたものではないかとのことだ。ちなみに北京における新卒の平均月収は3000元(約5万3000円)ほど。「プロの物乞い」ってそんなに儲かるの!?
・3人の子供を大学に行かせ、2階建ての家を建てる
郵便局職員によると、やはり、この男性はプロの中でも稼ぎが良い方であるそうだ。彼は江蘇省出身で、ここ数年ずっと物乞いで生計を立てているらしい。2階建ての家を建て、3人の大学生の子供を養っているとのことである。
・本当に困っている人なのかプロなのか区別しづらい
プロの物乞いについては中国でも以前から議論されている。人の善意を利用する詐欺行為であるという声から、稼いでいるのに税金逃れをしているという批判もある。
また、今回話題となったのは “個人営業” だったようだが、組織的に行われ、マフィアの資金源になっているという話もある。ただ、ひとつ言えるのは本当に困って助けを求めているのか、仕事として物乞いをしているのか、はたまたマフィアによる資金調達なのか判断がしづらいとのことである。行政は困っている人は物乞いではなく、公的サービスを受けるように促しているようだが……。
記者(私)も中国で、「足の不自由さ」をアピールしておきながら、朝の “出勤” ではシャキシャキ歩き、警察が来るとスーパーダッシュで逃げる物乞い男性を見たことがある。また、「恵んでください」と話しかけてきた女性が、数時間後スタバでコーヒーを飲んでいたのを目撃したことも。……十中八九、プロの仕業だ。
参照元:京華網、海南新聞中心、中国警察網(中国語)
執筆:沢井メグ
▼2014年9月15日に激写された「プロ」
▼持っていた紙幣は1元、5元、10元と少額だが、1カ月に1万元以上(約18万円)預けにくるそうだ。まさにチリもつもればである
▼こちらは2012年5月に撮影されたもの、この界隈で数年にわたり物乞いをしているとのこと
▼2013年1月の画像
▼おじいさんの様子に同情する人が多いらしく、かなりの稼ぎであるとのことだ