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建物の外壁の工事はうるさいものだ。多くの人が、工事中は外出したり、窓を閉め切って音が聞こえないようにしたり工夫をしているのではないだろうか?

イラっとしても「仕方がない」と思って我慢するものだが、先日、工事中の騒音をめぐってとんでもない事件が起きていたそうだ。アニメ鑑賞中の少年が騒音を我慢できず、あろうことか外で作業をしていた男性の命綱を切ってしまったというのである!

・高層ビルでの外壁工事

事件が起きたのは中国・貴州省だ。現場作業員の劉さんは、高層マンションの外壁に照明を取り付ける作業をしていたという。ちょうど8階の壁に穴を開けていたところ、体の下に垂れた命綱が突然揺れたのを感じたそうだ。

・少年が命綱を切っていた!

そーっと下を見たところ……なんと刃物を持った少年が劉さんの命綱を切っていたのである! 劉さんはすぐさま声をあげて制止したが、少年は無視。そのまま、彼の命綱を切断してしまったのだ。

劉さんのSOSを聞いて、同僚の張さんが見たものは、命綱なしに8階の外壁に取り残された仲間の姿だった。張さんは、劉さんに「残ったロープをしっかりとつかむように」、そして「その場から絶対に動かないように」と伝え、すぐさま消防に通報した。

少しでも足を滑らせてしまったら一貫の終わりだ。すぐさま助けを求めたが、その恐怖たるや想像しただけで冷や汗が出そうである。

・少年「うるさくてアニメの音が聞こえなかったから」

そして通報から40分後、劉さんはマンションの11階から引き上げられ、無事に救出された。救出を待つ間、つかまり続けていた手にはもはや力は残っておらず、あと少しでも遅かったら大惨事になっていたかもしれない。

なお、警察の調べによるとロープを切った少年は10歳の小学5年生。最初は否認していたものの、最終的に人気アニメ『喜羊羊(シーヤンヤン)』を見ていたところ、工事の音がうるさかったため、劉さんの命綱を切ったと認めたそうである。

・父親が謝罪、命綱1本を弁償

少年の両親は仕事で留守がちで、彼はいつも家で一人だったという。警察から連絡を受けた父親はすぐに帰宅し、劉さんに誠心誠意謝罪をしたという。そして、命綱1本を弁償することで事件は解決を見たという。

工事のせいで音が聞こえないというのであれば、イヤホンをつけるなど別の方法もあったはずなのに……。少年はなぜ極端な手段に出てしまったのだろうか? 大きな怪我などなく、命綱の弁償で済んだのは不幸中の幸いだと言えるだろう。

参照元:貴州都市報上海熱線(中国語)
執筆:沢井メグ

▼救出の瞬間だ
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▼少年が見ていたアニメ『喜羊羊(シーヤンヤン)』