
この夏、海外旅行に行く人も多いかと思うが、筆者(私)も海外旅行には様々な思い出がある。もちろん、楽しかった思い出も多いのだが、同時に詐欺・トラブルに遭った苦い経験もあるのだ。今から考えれば、少し注意すれば回避できたものばかり……。あ~、なんで見抜けなかったんだ!
ということで今回は、海外サイト「Lonely Planet」と「Scam Detector」で語られていた『海外旅行中に実際に起こった詐欺・トラブル』を10件ピックアップして紹介したい。注意すれば防げることも多そうなので、海外に行く人は目を通しておいてはいかがだろうか?
その1:商品にはむやみに触らない
市場を訪れることは旅の楽しみの1つだ。その国の雰囲気が肌で感じられ、珍しい食べ物なんかも食べられるとても興味深い場所なのだが、売り物はむやみに触らないようにしよう。なぜなら、触っただけでも料金を請求してくる店があるからだ。支払いを拒むと、大声で騒ぎ、警察を呼ぶなどと言い出すこともあるのだという。
その2:ペットボトルの水
海外旅行中は、水道水ではなくペットボトルの水を飲むことは、もはや常識レベル。ボトルを購入するときには、フタが未開封か確かめる人も多いかと思うが、ボトル全体をチェックした方がよさそうだぞ。なかには、ボトルの底に小さな穴が空いていることがあるからだ。
その穴から水を抜いた後に、水道水を入れ直して売る店があるようで、ボトルから抜いた安全な水は自分たちで使うのである。この穴は、透明なプラスチックで閉じられているので、パッと見では気付きにくいという。
その3:フロント係からの電話
ホテルに泊まっているとき、こんな電話がかかってきたら要注意。「フロントですが、お客様のクレジットカードが使えないようです。カード番号を教えて頂けますか?」実はこれ、フロントからではなく、詐欺師からの電話なのである。フロントに直接確かめに行くのが面倒に感じられる深夜などにかかってくることが多いようだ。
その4:ニセ僧侶
主に東南アジアの国々で見かけられる僧侶だが、中には僧侶の格好をしているだけの “ニセモノ” もいるらしいので気を付けよう。彼らは旅行者に近づき、お寺やお経について話をした後に、お布施を要求してくることが多いという。
その5:ホテルからのお迎え
空港からホテルへの移動には、あらかじめ送迎の車を手配しておくという人もいるかと思うが、空港で偽の送迎車が待っていることもあるのでご注意を。彼らは、仲間である空港関係者から旅行者の名前とホテルの情報を仕入れているので、ターゲットの名前も宿泊予定のホテルも把握しているのだ。
ドライバーはターゲットを乗せた車を山奥などで止めて、「ホテルに行きたいなら金を払え」と言い出すようである。全く知らない土地で降りるわけにはいかないため、言われた通りに払ってしまう人も多いようだ。もちろん、そのドライバーはホテル関係者などでは全くない。
その6:使えない小銭
旅先でまず戸惑うのが、その国のお金だ。パッと見ただけでは、どのコインがいくらなのか分かりづらいため、おつりを受け取っても確認を怠ってしまうことも多い。しかし、金額をごまかされるだけではなく、もう使えないほど古い小銭や、オモチャのメダルなんかが紛れていることもあるようだ。やはり受け取ったおつりは、ちゃんと確認しよう。
その7:「服が汚れてますよ?」
街を歩いていて「服が汚れてますよ?」と言われたら、それはスリの手口かもしれない。彼らは、ターゲットの背中にケチャップなどをつけ、汚れていることを親切そうに教えてくるのだ。汚れを拭き取るのを手伝うフリをして、スリやかっぱらいを行うという。
その8:財布の落し物
あなたが駅やオープンカフェなどに座っていて、目の前を通り過ぎた人が財布を落としたらどうするだろうか? とっさに拾って、落とし主にすぐに届ける人も多いかと思うが、それはスリの罠(わな)の可能性もあるので気をつけよう。
財布を拾ったり、落とした人物を追いかけているほんの少しの間に、無防備になった貴重品やカバンなどが盗まれてしまうことがあるのだ。財布を落とす人物も、スリの一員だったりする。
その9:粉ミルク
この詐欺は、赤ちゃんを抱えた人物に「そこの店で、この子に粉ミルクを買ってくれませんか?」と頼まれるところから始まる。赤ちゃんの弱々しい様子を見て、多くの旅行者が言われたとおりに粉ミルクを購入し、その人物に渡してしまうのだ。
しかし赤ちゃんが、その粉ミルクを飲むことはない。実は、粉ミルクを販売している店主もこの詐欺に加担しており、旅行者が渡した粉ミルクは店の棚に戻され、次のターゲットを待つのである。支払われた代金は、彼らの間で山分けにされる。
その10:ニセ警察官
路上でドラッグを買ったりすると、ニセ警察官がどこからともなく現れて、「逮捕されたくないなら金を払え」と脅してくることがあるようだ。
他にも、仲間の店員がターゲットのおつりに偽札を紛れ込ませておくパターンもあるようだ。「偽札を所持している」という理由で、同じようにニセ警察官から脅迫を受けるのだ。
……以上である。ここに挙げたのは、まさに氷山の一角で、世界には様々な詐欺やトラブルがあふれているのだ。
そうは言っても、トラブルに巻き込まれないようにビクビクしていも、せっかくの旅を楽しむことができなくなってしまう。本当に親切な人だって世界にはたくさんいるし、素敵な出会いだってあるものなのだ。身辺には十分に注意しつつも、旅行を楽しんでいただきたい。
参照元:Lonely Planet、Scam Detector(英語)
執筆:小千谷サチ
Photo:RocketNews24.
小千谷サチ
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