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皆さんは「DOMINO88」(以下、ドミノ)というバンドをご存じだろうか? 1990年代後半に結成し当時のインディーズシーンをけん引したスカパンクバンドである。2001年にメジャーデビューしたものの、再び活動の場をインディーズに戻し、ここ数年は目立った動きは見られなかった。

その彼らがアルバム制作を行っていることが判明。2014年7月8日には東京・渋谷のライブハウス「デュオ」でアイドルと対バンしたのだ。記者(私)は数年ぶりに彼らのパフォーマンスを見たのだが、「パーティーメーカー」と呼ぶにふさわしい存在感とステージングで、彼らのことを知らない観客を一瞬で魅了してしまった。ドミノのポップさには誰も勝てないのではないだろうか。

・デビューと同時にシーンの地位を確立

彼らはこれまでに6枚のシングルと6枚のアルバムをリリースしている。1stシングル『DO YOU WANNA POP?』、1stアルバム『FRIENDS OF LONGSTANDING』ですでに彼らの持つポップでキャッチーな楽曲は完成されており、これらの作品で一気にインディーズシーンの地位を確たるものとした。

・ドミノらしさ全開

ここ数年活発ではなかったものの、彼ららしさはまったく損なわれることはなく、7月8日のライブでも存分にドミノらしさ全開で観客を圧倒した。アイドルとの対バンであったために、会場の大半がアイドルファンであったに違いない。ボーカルのキヨシは最初こそ控えめなMCで入っていったのだが、最後には完全にアイドルファンのハートをキャッチしていたのである。

・「紐結んで」

驚いたのは彼の煽りだ。1曲目が終了した時点で、靴ひもが解けてしまっていたのだが、それを前列の客に指摘されると、「紐結んで」と言ってその客に足を差し出して靴ひもを結ばせたのである。どうってことない感じの出来事だったのだが、早くも客を巻き込もうと仕掛けに行ったのだ。

・ジェネレイショーンギャーーップ!

さらにトークでは、「アイドルと俺らみたいなオジサンバンドとの間には、20歳くらい隔たりがあるわけですよ。ジェネレイショーンギャーーップ! ジェネレイショーンギャーーップ!」と繰り返した後に突然客に向かって、「ちょっとみんなジェネレイショーンギャーーップ! って言って。普段あんまり言うことがないでしょ、ジェネレイショーンギャーーップ! SAY!」、何だよこれ、どういう煽りだ!? だが、これで完全にキヨシのペース。言われるがままに会場は「ジェネレイショーンギャーーップ!」コールである。そのあとも何やら意味のない言葉で観客を煽っていた。ガッチリ気持ちをつかんでいる。

・ドミノワールド

さすがパーティメイカーである。一体感を作ったり、気持ちをつかむのがめちゃくちゃウマい。当然演奏でも観客を魅了して、完全にドミノワールドを繰り広げていた。これが数年目立った活動のなかったバンドとは到底思えない。しかもこれからアルバムの制作となると、その先にレコ発ライブやツアーも検討しているのではないだろうか。

これは再びドミノ旋風が巻き起こる日が来るのかもしれない。とにかく、ドミノ88完全復活! 今後制作に入るという作品の仕上がりも気になるところである。

Report: 佐藤英典
Photo: Rocketnews24

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