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以前の記事で、お笑いコンビ「ダウンタウン」の浜田雅功さんの心温まるエピソードについてお伝えした。この話はカンニング竹山さんがテレビ番組『ダウンタウンDX』に出演したときに披露されたものであり、後輩思いの浜田さんの人柄が良くわかる逸話である。

・関係者の話

一方、相方の松本人志さんのエピソードを、ある業界関係者に聞くことができたのでご紹介したいと思う。この話は、2人の同級生でもある放送作家の高須光聖さんが語っていたものなのだとか。真偽のほどは定かではないのだが、それでも松本さんの天才性を感じさせる内容である。また同時に浜田さんとの素晴らしいコンビネーションのなせる業だ。

・呼ばれて喫茶店に集合したのだが……

中学生の時のこと。ある日、松本さんは仲間を呼び出して「喫茶店で待つように」と告げたそうだ。浜田さん、高須さんを含む数人の仲間は、言われるがままに喫茶店で待っていた。

・喫茶店に電話

しかし、いくら待っても、呼び出した本人の松本さんが姿を表さなかった。なぜ呼ばれたのか、その場にいる誰もが理解できずに戸惑っていると、その喫茶店に電話がかかってきたそうである。ケータイのなかった当時、店に電話をかけて呼び出しをしてもらうということは、よくあった。

そして、お店のおばちゃんは、電話に応じて誰かを呼び出そうとした。おばちゃんは店内に向けて言った言葉は……

「キンモクセイ様、いらっしゃいます~? キンモクセイ様~!」

……だったという。

・店内爆笑

「そんな名前のヤツおるかいな」「イタズラやろ」と、店内の誰もが思っていたところ、1人の人物がこの奇妙な呼びかけに応じた。それが浜田さんだったのである。「私がキンモクセイです!」と返事をすると、店内の他の客は爆笑! 「マジでおった!」「本当におったんや!」とド肝を抜かれたそうである。

・阿吽の呼吸

もちろん、この電話の主は松本さんだ。そう、わざわざこの電話呼び出しをするために、みんなを喫茶店に集めたのだ。電話の向こうが松本さんであることを一瞬で察知した浜田さんは、呼び出しに応じたのだ。この光景を見た高須さんは、「この2人に勝てない」と悟ったのだとか。

繰り返しになるが、このエピソードは関係者に聞いた話であり、事実かどうかは不明。しかし、その光景は容易に想像できる。2人ならやりかねない。なにせ、あのダウンタウンだ。中学生にして “阿吽の呼吸” で笑いを取っても、何ら不思議ではないだろう。

執筆: 佐藤英典
イラスト: マミヤ狂四郎