2013年6月22日、世界でも最大規模のLGBT(同性愛者、両性愛者、性転換者の人たちのこと)パレードのひとつ「クリストファー・ストリート・デイ」がドイツの首都ベルリンで開催された。
LGBTの文化を讃え、未だ存在する問題を人々に喚起するために行われるこのイベント。「クリストファー・ストリート・デイ」はベルリン以外の都市でも開催されるが、特にベルリンは参加者・観客の数が約50万人以上と「世界最大規模」のLGBTパレードだ。記者(私)もワクワクしながら、見に行ってみたところ……その規模の大きさ、盛り上がりのすごさに驚き、めちゃくちゃ感動したのである!
・世界最大規模のLGBTパレード
今回で35回目を迎える「クリストファー・ストリート・デイ」。とにかくすごい数の人が集まると事前に聞いていたが、実際に訪れてみて想像以上の混みっぷりにビックリした!
パレードはクーダムというベルリン随一のショッピングエリアから、街のシンボル的存在であるブランデンブルグ門まで約5キロのメインストリートを完全に占拠する形で行われるのだが、どこもかしこも人でいっぱいだ。
・参加者と観客が一体になったパレード
私はかつて、カナダのトロントのゲイ・パレードも見に行ったことがあるが、それよりもずっと規模が大きいことにまず驚いた。それだけじゃなく、ベルリンのパレードがすさまじい盛り上がりを生み出す理由に気付いた。それは「参加者と観客の一体感」だ。
誰がパレードの参加者なのか、観客なのかその境目があいまいなのだ。つまり、基本的に誰でもウェルカムなのである!
・何十台もの「移動クラブ」バスが走っているという感じ
クラブ文化を誇るベルリンらしく、ズンズンと大音量のサウンドを鳴らしたバスが何十台も、参加者をびっしりと乗せ、ゆっくり走っていく。参加者はバスの上でドリンクを片手に踊り、道を歩く人々もその音に合わせて身体を揺らしながら、バスを囲み、共について行く。
いくつもの「移動クラブ」がメインストリートを占拠するといった状態なのである。こんなパレードは見たことがない!!
・とにかく自由! ベルリンはめちゃくちゃ「LGBTフレンドリー」な都市だった
そして、自由すぎる格好をした人々がとにかくそこら中にあふれている! この日のために準備したコスチューム、特殊メイク、ウィッグなどなど、身につけたいものを身につけ、自由に自らを表現する人々。なんだ、この解放感は!!
ベルリンはLGBTにとって暮らしやすい都市であることで有名だ。市長のクラウス・ヴォーヴェライト氏も自らゲイであることをカミングアウトしている。LGBTの人々の集まる大きなコミュニティも存在するし、同性愛者のカップルが仲睦まじくしている様子もしょっちゅう見かける。
・自分に正直である幸せを感じる
それにしても、自らを解放しきった人々が放つ幸せオーラはすごい。この日、記者(私)は自分自身に正直であることがいかに自分を幸せにするか、しみじみ感じたのだった。そして、このパレードは一度行ったらヤミツキになる。どんなものか気になった方、ぜひ来年6月にベルリンを訪れてみてほしい。新しい世界を目にすることができるはずだ!
Report:佐藤 ゆき
▼バスが何十台も出動! ノリノリの人たちがぎっしり!!
▼伝えたいメッセージをそれぞれユニークに主張
▼こんな人もいる……とっても楽しそう。
▼じっと見ていたら、突然男に急接近された記者。男「ちゃんと楽しんでる? ドイツ語は話せるの?」記者「は、はい……」近すぎてビックリ!
▼なぜかアノニマスも登場! これもミッションの一環か!?
▼ノリノリの楽しそうなアノニマス!
▼思い思いの服装で街を練り歩くひとびと
▼レズビアンのグループ。ポップなワンピースがかわいい!
▼きゃーー! 着物、キターーーーー!!
▼パレードの途中。じゃっかん燃え尽き気味……
▼カメラを向けたら、投げキッスをいただいた!
▼迷彩ドレス!? 男らしさ、女らしさの概念がぶっこわされる
▼ベルリンで人気上昇中の「海賊党」も登場
▼この日は天気が良かったため、上半身はだかでちょうど良かったかも!?
▼バスに乗るひと、それを道路から眺めるひと
▼とにかくスゴいひとであふれていた!
▼カナダのグループ。世界中から参加者がベルリンに集合!
▼ポストの上でまったり観覧中
▼わんこも気になるゲイパレード
▼水分補給中の参加者たち
▼最終地点のブランデンブルグ門が見えてきた!
▼祭りのあとの静けさ……