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今、インターネット上で大きな論争となっている「パスタのゆで方」。従来はパスタをゆでる際は鍋に塩を少し入れるものだと言われてきたが、東京家政大学大学院の教授が「塩を入れなくてもOK」と発表した。

その意見にTwitterユーザーが反論。「塩を入れる派」と「入れない派」に分かれての論争となっているのだ。

それぞれが根拠を示しているのだが、難しくて正直よくわからない! 塩を入れると入れないのとでは、何がどう違うのか試してみた。

・パスタを塩あり塩なしでゆでてみた
この疑問をハッキリさせるために、同量のパスタを「塩なしのお湯」、「沸騰したあと塩を入れたお湯」でゆでてみた。パスタの量、水の量、ゆで時間、全て同じ。異なるのは塩を入れるか入れないかだ。

・麺のコシが違う?
ゆであがったパスタをまずはソースをつけない状態で食べてみた。

正直、塩を入れる入れないでそこまで変わらないだろうと思っていたのだが、これは確実に違う! 塩ありの方は麺がプリプリしており万遍なくコシがある。それと比較するとお湯だけでゆでた方はなんだかところどころ「もそもそ」とした食感があるのだ。

塩分のウマミや先入観で「塩ありの方が美味しい」と思っているのかもしれない……そこで編集部メンバーで食べてみたぞ。全員が「塩ありの方が美味しい」とジャッジしたのである。お湯だけでゆでたものは「コシにバラつきがあって気の抜けた感じがする」、「美味しくない」と口々に評価する事態に。

・ソースをかけてみた → 塩なしでゆでたパスタも美味しい!
だが、ソースをかけてみたところ、塩なしのパスタの印象が一変した。数名が「美味しくない」と断言していたのが「優しい味」、「これはこれであり」とグンと評価が上がったのである。なかには「こっちの方がウマイ」という者までいた。

もっさりしていた麺がソースのトロミでコーティングされることにより、ツルっと食べやすくなったのだ。

・でも比較するとやっぱり「塩あり」の方が万人受け
だが、塩を入れてゆでたものと全く同じかというとそうではない。塩ありの方が全体的に味がキリっとしまっていた。塩なしの方が麺とソースの味わいが分離している。別々のおかずを一度に口の中に入れたような印象である。

塩ありの方は麺とソースがよく馴染んでいた。口に入れる前にすでに麺とソースが一体化しており、パスタはひとつの完成形となっていたのである。編集部でも1名をのぞいて「塩なしも美味しいけれど、比べると塩ありの方が好み」という意見だった。

・まとめ
【塩あり】麺に万遍なくコシがありモッチリ。ソースの馴染みが大変良い。キリっとした締まりのある味。

【塩なし】麺のコシにバラつきがありモサモサしている。だがソースをかけるとその点はほとんど気にならない。締まりがなく、ぼやけた印象を受けるが、優しい味とも言える。薄味が好きな人にはオススメ。

塩なしの方も決してマズイわけではなかった。だが、比較するとどうしても塩ありの方が万人受けする形になってしまうようだ。

それは「パスタは塩を入れてゆでる」というのが一般的であり、私たちの味覚がそちらに慣れているからかもしれない。また、市販のソースやレシピが「塩が入ったお湯でゆでたことを前提」に作られていることもあるだろう。

だが逆に言うと、塩なしでゆでた麺にぴったりな味付けも存在するのではないだろうか? あなたはどちらがお好みだろう? 

Report : 沢井メグ

▼パスタゆでるよー

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▼ゆでる際、塩なし(左)と塩あり(右)でやってみました

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▼こちらが塩なし

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▼ゆであがりのコシにムラがあった

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▼こちらが塩ありだ

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▼コシのあるモチモチぷりぷりの麺!

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▼パスタソースをかけたところ

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▼塩なし

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▼ソースをからませることでツルツルの食感に!

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▼塩あり

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▼麺とパスタが一体化した隙のない一皿となった

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