『五体不満足』や『だいじょうぶ3組』で知られる作家の乙武洋匡さんが台湾プロ野球の始球式に登場した。
当日、乙武さんは台湾の東日本大震災の支援への感謝の気持ちをこめ、力いっぱいボールを投げたそうだ。その様子は会場を沸かせ、さらにニュースを見た多くの台湾人から感動の声が寄せられている。
・台湾プロ野球の始球式に乙武洋匡さん登場
乙武さんが始球式に臨んだのは2013年4月21日に台北・天母球場で行われた「統一セブンイレブン・ライオンズ VS 義大ライノズ」の試合だ。乙武さんと言えば電動車椅子に乗っている姿がよく見られるが、車椅子から下り、一礼してマウンドにへと進んだそうだ。観客からは割れんばかりの拍手が沸き起こった。
さらに、マウンド上でも乙武さんは再度、深々とお辞儀をし、「台湾のみなさん! 2年前の震災では心のこもったご支援、本当にありがとうございました。日本はまだまだ大変な状況にありますが、心をひとつにしてこの困難を乗り越えていきたいと思います」と、スピーチ。
そして「今日は感謝の気持ちをこめてボールを投げさせていただきます」と、左肩と頬でボールをはさみ、中国語で「謝謝台湾!」と叫びながらボールを投げた。観客はもちろん両チーム共からも歓声と拍手が沸き起こった。会場はとても温かい雰囲気に包まれたという。
・台湾ネットユーザーから感動の声
この始球式の様子はメディアを通じて大きく広まり、台湾ネットユーザーからは以下の声が寄せられている
「感動した!!」
「こんな意義のある始球式は見たことがない」
「なんだよ……涙が止まらないじゃないか!!」
「鳥肌が立った。乙武さんが始球式に来てくれて本当に光栄に思う」
「涙が出ました。乙武さん、本当にありがとう」
「台湾こそ日本に感謝しています」
「日本人は本当に恩を大切にするし礼儀正しい。見返りを求めて支援した訳じゃないけど、こう言われると嬉しい」
「感謝、そして感動です!」
「乙武さんマジイケメン」
「乙武さん可愛い~! 彼の中国語も覇気があって素敵」
「アイドルの始球式なんかより、ずっと意味のあるものだったと思う」
台湾は「親日」と言われているが、両者の間には互いに譲れない問題もあるのも事実だ。しかし、スポーツや文化など民間交流で、こうやってお互いに謝意を伝え合えるというのは本当に素晴らしいことである。その気持ちは忘れないでいきたい。