目の前に広がる巨大スクリーン。振動を感じるほどの大音量。映画館での映画鑑賞の魅力は、なんといっても自宅のテレビの前では味わえない臨場感だろう。ただし、映画館ゆえに困ることもある。トイレに行きたくなったときだ。
読者のなかにも、映画館でモーレツな尿意や便意と闘ったことがある人がいるのではないだろうか? 内容に集中できなかったとか、トイレに立った間に重要なシーンを見逃してしまったという経験が一度はあるはず(たぶん)。
そんな問題を解決してくれるアプリが登場した。『RunPee(オシッコ行っといで)』という名称のこのアプリ、見逃しても問題にならないシーンをユーザーに知らせ、かつ席を立った間に進んだストーリーを教えてくれるというのだ。
『RunPee』の使い方はいたって簡単。アプリをダウンロードし、映画のタイトルと本編開始時間を設定すると、上映中に席を外すのに適したシーン(3~5分)の最初と最後をケータイの振動が教えてくれるのだ。また、事前にタイミングをチェックしておくことも可能だ。たとえば「ケイトとアダムが顕微鏡を覗いた時から3分間」というように具体的なシーンと時間を教えてくれる。
「トイレに行く」とか「飲み物やポップコーンを買う」などの用事を済ませながら、その間に進んだ分のストーリーを読むことができるので、席に戻った後も安心して続きを楽しめる。「ねえ、どうなった?」などと連れに聞かなくても済むというわけだ。
『RunPee』を考案したのはダン・フロリオさんという男性。映画が公開されると同時に家族で手分けして観に行き、各作品の比較的重要でないシーン=「トイレタイム」を決めるという。映画の長さや内容により回数は異なるが、本編開始後約30分から終了前20~30分の間に、3~5分間のトイレタイムを最低1回設定する。『RunPee』では他に、次のような情報も提供されている。
■開始後3分間のストーリー説明(本編開始に間に合わなかった人向け)
■エンドロールの後の「おまけ映像」の有無
■どのトイレタイムが最も適切だったかなど、実際にアプリを使用したユーザーからのコメント
■映画の評価と感想
暗い館内でケータイを見ていても極力他の人の邪魔にならないよう、アプリ画面は黒い背景になっているという。長編映画を観る時には役立つかも知れないが、やっぱりトイレは上映前に済ませておこう。
参照元:RunPee.com(英文)、YouTube PolyGeekTV
▼アプリ『RunPee』使用例の動画