私の名前は褌シメタロウ。日夜日常の些細な出来事について、深く思いを巡らし、実働時間を無視して記事を書いているライターである。

次第に暑さが増し、気が付けば夏。そう、夏が来た。1年でもっとも男性にとって悩ましい季節だ。どこに行くにも、何をするにも女性に目が行ってしまう。これは何も、いやらしいことを考えていてそうなるのではない。

むしろ可能な限り控えたいと願いながらも、女性に目が行ってしまう。私も少なからず罪悪感に苛まれるのだが、避けることができないのだ。これをどうすべきか? 1人では結論に達することができず、悶々としていたのだが、いつものメンバーが集まってくれ、急遽ミーティングを開くこととなった。

今回参加したメンバーは、最若年のZ氏と自称おっぱい上級のS氏、それに後輩のロッキー猿渡だ。他のメンバーは仕事が忙しくて参加してくれなかった。この議題以上に大事なことがあるのだろうか。甚だ不満に思うところだが、それはさておき、いかに上手に女性の胸を見ることができるのだろうか?

最初に口火を切ったのがZ氏だ。「こういうのはどうっすか? 携帯とかスマホを目の前に持ってきて、その向こうを見るとか」。そういうとロッキーがすかさず突っ込みを入れる。「そういうのは分かっちゃうって。女性は敏感ですよ」。そうなのだ、女性は気づかないふりをして、しっかり気付いている。

では、どうすべきか? ここで落ち着いた口調でS氏が別の角度からの提案を行った。「分からないようにしようと思うから、まずいんじゃないかな~、うん。もう堂々と見られるシチュエーションを作るべきだな~、うん」。

なるほど、隠さずに見る、これに勝る方法はない。これこそが上手な見方だ。

【 上手に女性の胸を見る方法 】

・ 携帯やモバイル端末を構うふりをして見る

・ 「ペンダントかわいいね」と言って胸元に注目

・ 蚊やハエなどが飛んでいるのに乗じて、「あ、そっち行った」などと言いながら胸元を見る

・ 「腕組んでみて、右が上? 左が上?」と言って心理テストをする。そのときに見る(ちなみに右が上の場合は、直観的。左が上は論理的な思考の持ち主)

・ 肩こりをほぐす体操と称して、頭の後ろで腕を組んでもらう。その際に確認する。(ちなみに頭の後ろに腕を組み、とじ開きをすることによって、若干こりはほぐれる)

・ 冗談半分で胸を褒める。ただし、お互いの距離感が重要なので、不慣れな相手にはご法度

・ 服装の全体を褒める。特にトップスを褒めて注視する。ただし見ている間は、服の褒め言葉を絶え間なく言い続ける

・ iPadやiPhoneなどのゲームアプリにチャレンジしてもらい、その間に眺める

このなかでどれが1番良い方法かは、甲乙つけがたいのだが、今回のミーティングで判明したのは、それぞれがそれぞれの工夫をしているということだ。見る側としても、明け透けに胸をガン見するわけにはいかない。しかしながら、目線が行ってしまうことをどうにもできず、止むに止まれず苦肉の策を講じている次第である。

願わくば、女性に不快な思いをさせない程度に、さりげなくかつ自然に目線を送るのが、大人の男のたしなみというものではないだろうか。

しつこく見ているとセクハラと思われかねないので、あくまでも良識を弁えた範囲で、自分の視線をコントロールしよう。どうにも居た堪れないという方は、それに応じてくれるパートナーを見つけるべきだ、健闘を祈る。

(文=褌シメタロウ)