アジアの中でも著作権意識がひときわ高い台湾。明るく、さわやかなDVDショップを覗けば、ここは日本か?と錯覚する勢いで、ジャパニーズな人気DVDタイトルが新旧問わず、ところ狭しと陳列されている。

ま、近頃じゃプノンペンくんだりの場末感漂うDVD屋でも、日本の連続ドラマがDVD-BOXでたんと積んであるわけだが……あちらはぜんぶ中国製の海賊版。ヒビの入ったケースに傷だらけのディスクが収まった、粗悪でイリーガルなブラック商品だ。

台湾の何が素晴らしいって、商品のほとんどがキチンと版権を取得した正規版のDVDであり、正規版のくせに何だかとっても安いことである!

この日、かねてより買おうか買うまいか苦悩していた、日本国内で新品を探すと平均7万円オーバーという超高価な「ドカベン DVD-BOX DVD33枚組」が、驚異のミステリープライス・三千数百円(日本円換算)で叩き売りされている姿を発見! むろん、ピカピカの新品・正規版である。

死ぬ程安すぎて胡散臭いけど、これ、あくまで台湾居住者向けの製品であるため、リージョンは「3」である(香港・台湾・韓国向け)。

残念ながら日本製の高級DVDプレーヤーではそのまま再生できないが、アキバで叩き売りされている数千円の低級リージョンフリーDVDプレーヤーなら再生可。

要するに、台湾往復の飛行機代・ホテル代・おまけにDVDプレーヤーを買い換えても、台湾で買ったほうが安い! これ、本当に正規版なのかなぁ……だんだん心配になってきたよ。
(取材・文・写真=クーロン黒沢

▼自称版権モノ。眺めれば眺めるほど渋い品揃え

▼一枚180円! 特売ラックの作品は海賊版ぽい

▼お笑い系のDVDは正規版と思えない値段

▼ガキの使いも健闘していたが……

▼ラックの一等地は志村けんに占領されていた!