最近はLED信号機をよく見かけるようになった。コンシューマ市場に目を向けてみると、LEDを使った電球(LED電球)も急速に需要を伸ばしつつある。LED電球は、電球に比べて省エネ、かつ長寿命であり、あまり熱を発しないという特長を持っている。当然、メーカーも他社よりも優れたLED電球の開発に躍起になっている。

シャープは2010年7月13日、E17口金小形電球タイプで業界最高の明るさを実現した『DL-JA51N』を含む、LED電球『ELM(エルム)』の新製品6機種を8月25日より発売すると発表した。価格は、いずれもオープンプライス。

今回発表されたLED電球の中で、特に注目すべき製品は、業界最高の明るさを誇る『DL-JA51N』と、シャンデリア用の『DL-JC2BL』だ。『DL-JA51N』は、独自の高密度実装技術により、LEDチップ配置の効率化と基板パターンの最適化を行ったLED電球だ。従来モデルに比べて、約1.6倍となる業界最高の明るさ(500lm)と発光効率(96lm/W)を実現した。ランプ全体の明るさ(全光束)は小形白熱電球40W形相当で、ランプ直下の明るさ(下半球光束)は小形白熱電球60W形に相当する。

『DL-JC2BL』は、クリアカバーと光拡散レンズを採用することによって、シャンデリア電球のクリアな輝きを実現したLED電球だ。灯具のカットガラスなどの装飾を輝かせる、シャンデリアならではのきらめき感を楽しむことができる。また、電球が露出するタイプのシャンデリア器具にも、違和感なく取り付けられる形状を実現。レストランやホテルなど、明かりの演出が求められるシーンにも使用できるようになっている。

シャープは、これら2製品のような独自の特長を持つLED電球を投入し、他社との差別化を図っているわけだが、発表会ではLED照明事業の今後の展開として、2010年夏以降に米国市場への参入を明らかにした。『液晶のシャープ』という言葉がすっかり定着しているが、これからは『LED電球のシャープ』と呼ばれる時代が来るかもしれない。

Photo by シャープ