「結婚の目的がお金であったら長続きしない。とにかく同じ空間にいるのが無理となる」「自分が奴隷やロボットになってると感じたら、早く人間に戻れるように、とっとと別れたほうが幸せ」。これらは離婚歴のある人々が語った台詞。やはり経験者の言葉は重みが違う。

そんな経験者たちを客観的に見つめている人の言葉にも、また違った重みがあるはず。ということで今回は、ベテラン離婚弁護士が語った「結婚に必要なこと」をご紹介したい。

・21年のキャリアを誇る離婚弁護士

海外のQ&Aサイト『Quora』で、「離婚弁護士という職業を通して、結婚についてどのようなことを学びましたか?」という質問がなされた。『Quora』を見る離婚弁護士は少ないのか、寄せられた回答は2つ。

しかしその内、キャリア21年のベテラン離婚弁護士ロイ・マーティンさんの答えが素晴らしいと海外メディアが伝えている。一体どんな内容なのか? 

・愛だけでは不十分?

まず彼は「見た目が好みだという理由だけで結婚するのは、とてもおろかなことだと学びました」と始める。そして「愛することだけでは十分でないとも学びました」と続ける。

では愛の他になにが必要なのだろう? マーティンさんの答えはこうだ。

「結婚には献身が必要です。これは結婚だけでなく、誰かを幸せにする上では欠かせないこと。結婚には、ひたむきな情熱が必要。困難を引き受けるヤル気よりも責任感が求められるのです」

・5つの質問にあなたはどう答える?

次に、以下の5つの質問を自分自身に問いかけてみるよう、マーティンさんは呼びかける。

質問1:歳をとっても目の前の女性と一緒にいたいか?

質問2:彼女が乳がんになってしまったら、辛い治療に何年も一緒に耐えることができるか?

質問3:他の男性が興味をもたないような女性でも、自分だけ彼女の魅力に気付けていると言えるか?

質問4:彼女が動けなくなってしまっても、赤ちゃんみたいに彼女の面倒を見たいと思えるか?

質問5:彼女の最期を看取ることを、自分に与えられた特権だと思うことができるか?

これらの質問全てに「イエス」と答えられる人なら、幸せな結婚生活を送ることができるそうなのだ。

・結婚は冒険

だが人の気持ちは変わるもの。結婚後のハイテンションから「イエス」と答えてしまったり、いつもは「イエス」なのにケンカの度に「ノー」という気持ちになってしまう……なんてこともあるだろう。

マーティンさんは「そのような気持ちも間違いではない」と、次のようにメッセージを締めくくっている。

「これらの質問に、状態の良いときだけイエスと答える人もいるかもしれませんが、それは悪いことでも間違っていることでもありません。ただ50年、60年も続く冒険に耐えうる関係ではないだけのことです」

なるほど。結婚は冒険なのか……。しかし冒険では予想外のどんでん返しも起こるもの。「イエス」と言えない状態で旅立っても、冒険中に得た経験値で「イエス」と言えるように成長できるかもしれないぞ!

参照元:Quoraindy100(英語)
執筆:小千谷サチ