全豪オープン2012で一夜にして有名になったボールガールのことをお伝えしたが、実はボールボーイにも今大会でビッグスターが生まれていた。

彼の名前は、Dylan Colaci。まだ14歳の幼気(いたいけ)な少年である。しかし自分の仕事に対する情熱は、大人に勝るとも劣らない。

その仕事への凄まじい集中力は、世界中の注目が集まる全豪オープン男子シングルス準決勝「ナダルVSフェデラー」戦の時に発揮された。緊張高まる第3セット目、フェデラー選手がサーブミス。そのボールをフェデラー選手がコートの外に向けて弾き飛ばしたのだが、その時、目を疑うようなことが起こった。

なんとそのコート外へ飛んでいくボールを、Dylanくんが片手でスーパーキャッチしたのだ! これには観客もビックリ。たちまち歓声が上がり、二人のテニスビッグスターを差し置いて、会場の注目を独り占めしてしまった。

そしてこの様子がYouTubeにアップされると、再生回数900万回を超え、Dylanくんは一躍時(とき)の人に。後のインタビューで、彼は当時のことをこう振り返っている。

「考える時間はありませんでした。ただ手を伸ばしたら、そこにボールがあったんです。自分でも信じられませんでしたが、すぐに試合に集中しなければいけませんでした」

なんともいい仕事っぷりを見せてくれたDylanくん。我々大人も彼に見習って、「仕事に集中!」といきたいものである。

(文=田代大一朗

参照元:YouTube/ESPN, australianopentv, The Australian(英文)

▼こちらがDylanくんのスーパーキャッチを捉えた動画

▼違う角度からもどうぞ

▼早速メディアからインタビューされていた!