マクドナルドの呼び方について、以前当編集部で日本マクドナルドに問い合わせを行ったことがある。その当時(2010年7月)、担当者は「マック」と「マクド」のどちらでも良いと回答している。

この呼び方の傾向に変化があらわれているようだ。2012年1月28日の日本経済新聞ウェブ版によると、関西で主流のマクドと呼ぶ人が、減少しつつあるようだ。どうやら若い世代で「マック」と呼ぶ人がじわじわと増えており、「若者のマクド離れ」が進行しているようなのである。

同紙が報じるところによると、専修大学永瀬治郎教授が2010年に行った調査で、関西圏(大阪、京都、兵庫、奈良、和歌山)でマクドと呼ぶ人は6割強だった。しかし2005年調査結果と比較すると、マクドと呼ぶ人が減少しているというのだ。
 
「関西でも若い世代や東京に勤務した経験のある関西人の間では「マック」派がじわじわ増えているようだ」(原文まま)
 
また、その原因について奈良大学真田信治教授は、
 
「関西というコミュニティーのまとまりが希薄になり、関西でも若者を中心に共通語としての「マック」を自然に使う人が増えている」(原文まま)
 
このままマックと呼ぶ若者が増え続ければ、確実にマクド人口は減少の一途をたどり、場合によっては関西発祥のマクドは絶滅の危機に瀕するかもしれない。考えようによっては、現在注目される大阪都構想を掲げる橋下徹大阪市長の政治手腕によって、さらに関西コミュニティーが希薄になり(もしくは強固になり)、マクド人口に影響を与えることになるのかもしれない。

ちなみに同紙が店舗で行った聞き込み調査では、中年女性が「マクドでええんちゃう?」と発言していたとのことだ。なお、マクドナルド呼称の全国分布については、同紙サイトに詳しく掲載されているので、そちらも参考にして頂きたい。

いずれにしても、関西若年層のマクド離れがこれ以上進まないことを願うばかりだ。

参照元:日本経済新聞 クローズアップ