
オープンイヤー型イヤホンメーカー「ショックスジャパン(Shokz Japan)株式会社」は、2026年4月22日、次世代オープンイヤー型イヤホン「OpenFit Pro(オープンフィット・プロ)」の一般販売を開始した。この製品は4月7日より先行予約を実施しており、オンラインストアで300セット限定だった特別ギフトボックスは予約開始直後に完売したそうだ。
その時に買いそびれた人は、一般販売が始まった今こそチャンス! この製品は新しいフラッグシップモデルとして「フォーカスモード」を備えているという。従来のオープンイヤーイヤホンと何が違うのか?
実際に聞いてみたところ、これは新しいノイズキャンセリング技術の幕開け! これまでにない音楽体験を感じさせるものだった!
・有線至上主義の私
4月中旬にメディア向けに行われたオーディオイベント「OTOTEN2026 概要発表会」。その会場で私(佐藤)はこの新モデルを試聴させて頂いた。わずかな試聴体験であったものの、その聞き心地の新しさに驚き、後に同社から実機を提供頂いて、じっくりとその性能を確かめたのである。
正直に申し上げて、私はオープンイヤーイヤホンにかなり懐疑的であった。というのは「有線イヤホンこそ至高」と考える節があり、ワイヤレスも使うけど、音は線を伝って響くものであると、いまだに信じているからだ。やっぱ物理だろ!
おまけにカナル式イヤホンが1番とも考えている。鼓膜に近いほど音はデカく聞こえるもの! インイヤー式のイヤホンですら否定的。AirPodsですら物足りないと考えているくらいなので、「耳穴に入れないオープンイヤーイヤホンは、きっと音量・音圧ともに不十分なのでは?」と一方的に考えてきた。
先に結論から言おう。それは完全に思い込みで間違いだった。ワシが悪かった、すまん……。音の感想については後ほど詳しくお伝えする。
・フォーカスモードを実現するトリプルマイクシステム
さて、この製品。まずは充電ケースは手に馴染むフラットなデザイン。本体はフォーカスモード無効時で約12時間、充電ケース併用した場合は最大約50時間使用可能だ。また急速充電にも対応しており、10分ほどの充電で約4時間使用可能とのこと。
ケースから取り出すと自動でイヤホンの電源が入る。本体にちゃんと左右を示す「L・R」の表記があるのも地味に嬉しい。小さいことだけど、装着する時に「アレ? どっちだっけ?」ってならないのはちょっと助かるんだよな。
イヤーフックはニッケルチタン合金製、それを「Ultra-Soft Silicone 2.0」で包み込んでいる。これは同社が2年かけて開発した独自のシリコン素材で、肌に優しく耳への負担を軽減するという。
この製品の最大の特徴は「フォーカスモード」にある。それを実現するのが「トリプルマイクシステム」だ。この小さなボディに3つのマイクを備えており、フィードフォワードマイク1と2で外部のノイズをモニタリングしつつ、内部のフィードバックマイクで耳の内側のノイズをリアルタイムで予測するのだとか。
この小さなマイクが絶えず耳の中の音をチェックしている。
装着は耳に引っ掛けるだけ。普段からカナル式イヤホンを耳に突っ込んでいる私にしてみれば、不安だ。かなり不安、イヤホンを付けている心地がしない。だが、耳にかかる負担はイヤホンを突っ込むよりもはるかに軽い。これで本当に音楽が聞こえてくるのか? と疑いたくなるほどだ。
・無音のベールに包まれる
だが、実際に装着してその音を聞いてみると、すぐにオープンイヤーの魅力を理解した。発表会で1度試聴はしているけど、改めて1人で普段聞いている音楽をかけてみると、聞こえ方が全然違う。
まず最初に感じたのは閉塞感のなさだ。当たり前だけど、耳をふさいでいないので、音の広がりを感じられる。逆に言えば、普段のカナル式がいかに耳の聞く力を抑えているのかが理解できた。
これが「空気伝導」なのか。てっきり音が外に漏れて、音圧が足りないのではないかと考えていたけど、まったく減衰感はなく、むしろ豊かな音色が真っすぐに耳の奥に届いているようだ。
ただ、オープンモードで聞いていると部屋のささやかなノイズ。たとえば冷蔵庫や換気扇の振動ノイズがしっかり耳に届いている。部屋で聞くとはいえ、無音ではないので仕方がないとは思う。それを打ち消すのがフォーカスモードだ。これに切り替えると……。
急に部屋が狭くなったように感じられる。先ほどのノイズが消えて、不意に静寂が訪れる。例えるなら、自分が何か見えないベールに包まれたような錯覚を覚えるのである。
人は無意識に周りのノイズで、自分と周囲との距離を測っている。それがなくなるので、無音の空間に放り込まれたみたいになる。最初は驚くが、これに慣れると音楽を聞くことが今まで以上に楽しくなるはず。
ノイズコントロールは「ノイズ抑制減少」から「ノイズ抑制強化」までスライダーで調整できる。
カフェで作業をしたい時や、新幹線の移動時などに抑制を強化すれば、やることにより集中できるはず。ちなみに「Dolby Atmos」にも対応しており、ヘッドトラッキングをオンにすると、さらに臨場感のある立体音響を楽しめるだろう。
サウンドモードは6種用意されており、「プライベート」は他のモードよりも音漏れのしにくい設計になっている。
集中して作業したい時、トレーニングに没頭したい時、そのほかさまざまな場面で、より深く自分の世界に入りたいと考える場面で、このイヤホンは威力を発揮するに違いない。
とかく気が散りやすく、私は外では記事を執筆することはほぼないが、これがあれば出先でも仕事できるかも。カプセルホテルで他人のいびきで寝付けない場合も使えそうだ。すでに一般販売が始まっているので、気になる人はチェックしてほしい。
参考リンク:SHOKZ「OPENFIT PRO」、PRTIMES
執筆:佐藤英典
Photo:Rocketnews24
佐藤英典










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