
間違えてしまった。スーパーでいつも通りバターを買ったつもりが、手元にあるのは「無塩バター」。私はバターをトーストに塗ることが多いので、塩気のないタイプではちょっと物足りないのだ。
無塩バターはお菓子やパン作りに向いているイメージがあるけれど、あいにく作る予定はゼロ。かといって、このまま冷蔵庫の肥やしにするのはもったいない。
どうにかしてこのバターを効率よく、おいしく消費する方法はないものか。そんな気持ちでネットを検索していたら……「バターアヒージョ」なる背徳感あふれる料理が目に飛び込んできた。
・バターは丸ごと惜しみなく
アヒージョといえば、にんにくを効かせたオリーブオイルで魚介や野菜などを煮込むのが一般的。そのオリーブオイルの代わりにバターを使うのが、バターアヒージョである。
これが意外にもメジャーなのか、ネット上にはいろんなレシピが存在する。具材こそ様々だが、バターを1箱丸ごと惜しみなく使っているレシピが多いのだ。ただ、大体が有塩バターを使っているのよね。
我が家の冷蔵庫で出番を待っているのは、無塩バター。この違いをどうするべきかチャッピー(チャットGPT)に相談してみると、塩気を補う食材としてアンチョビを薦めてくれた。なるほどね、採用! あとは、手軽に使えるチューブタイプのおろしにんにくも用意したぞ。
具材もチャッピーのアドバイスを参考にして、ブロッコリーや海老を調達してきた。さらには、冷蔵庫に残っていたソーセージも投入決定。これでバターアヒージョを作る準備は万端である!
・煮込むだけでOK!だけど…
正直、あとはバターで具材を煮込むだけなので、ここから先は自己流で進めていこう。まずは、今回の主役である無塩バターをまるっとそのままフライパンに入れ、焦がさないよう弱火で溶かしていく。我が人生初の、バターの丸ごと消費。なんとなく「ヤバいものを作っている」という気がして、今更ながら少々怖気づいてしまう。
だが、しかし! 一瞬胸をよぎった怯む気持ちを捨て去って、細かく刻んだ適量のアンチョビとおろしにんにくを、沸き立つバターの海に加えてよくなじませる。フライパン一面に広がるのは、輝く黄金色の液体。立ち上るにんにくの香りが、容赦なく食欲を刺激してくるな。
あとはここに具材を投入し、火が通るまでグツグツ煮込めば完成……なんだけど、ここで反省点をひとつ。結論から言うと、具材の投入タイミングはずらすべきだった。
というのも、今回ブロッコリーは事前にレンジで加熱しておいたのだが、海老は背わたなどを処理して生のまま。いやね、そのほうが海老とバターの旨みがより一体化するかなと思ったのよ。
しかし、これが裏目に。火の通りが違う食材を同時にフライパンへダイブさせたものだから、海老がちょうど良い食べごろになるときには、ブロッコリーが柔らかくなりすぎちゃったのだ。くぅぅ〜、痛恨のミス! そんな中でも、いい具合に仕上がってくれたソーセージには、圧倒的感謝である。
・期待以上のおいしさに驚き!
そんなこんなを経ながら完成した、バターアヒージョ。ビジュアルが最高で、テンションが一気に跳ね上がる。料理の途中で感じた不安はどこへやらではあるが、大人の胃袋には重すぎるのではという懸念はぬぐえない。
だけど、ブロッコリーをひとくち食べた途端、そんな心配は吹き飛んだ。食感こそ少々クタッとしているが、味自体はめちゃくちゃうまいではないか! あのワシャワシャしたつぼみ部分に、アンチョビとにんにくを従えたバターがたっぷり染みていて、噛むごとに旨みがジュワッと溢れ出す。
しかも、驚いたことに不思議としつこさは感じず、上質なコクだけが口いっぱいに広がるのだ。なんなら、オリーブオイルで作るアヒージョよりも軽やかな気すらする。この意外性には、本気で驚いてしまった。
お次は、別途用意しておいたバゲットに海老を乗せて食べてみると、もう文句なしの大正解! これはねぇ、言うなれば「極上のガーリックシュリンプ」だわ。バゲットには、遠慮なくたっぷりバターを染み込ませるのがオススメだ。
そして、最後はソーセージ。パキッと歯応えよく噛むと肉汁がブワッと炸裂し、濃厚なバターの風味とひとつに溶け合う。ここにアンチョビとにんにくのパンチが効いているのだから、まさに無敵なおいしさである。
「冷蔵庫に残っているから入れてみるか〜」程度の軽い気持ちで選んだものだったが、個人的にはこのソーセージが断トツで気に入ってしまった。なんというか、旨味の相乗効果がすごいのよ。もっと大量に入れなかったことを、悔やんだくらいだもの。
・カロリーなんて気にしない!?
間違えて購入した無塩バターを使い切りたい一心で始めた今回の挑戦だったが、いざ食べ終えてみると「作って良かった!」という満足感しかない。
ちなみに、フライパンに残ったバター液には具材の旨味が凝縮されているので、アレンジ料理に使わない手はないぞ。最後の一滴まで、余すことなくとことん味わい尽くすのがベストである。
……なお、摂取したカロリーなどについては、全力で見ないフリを決め込もうと思っていることを、最後にお伝えしておく。
執筆:つぼみまい
Photo:RocketNews24
▼バターを溶かしていくときの禁断の料理感たるや…
つぼみまい










































