
回転寿司における人気メニュー・サーモン。トロける味はどこで食べても大体ウマイのが信頼になっているのだと思われるが、その安定感ゆえに突き抜けるのも難しいネタであると言えよう。全国の回転寿司を巡るのが趣味の私(中澤)もサーモンが特別ウマイと思うのは珍しい。
だからこそ、先日出会ったグルメ回転寿司は印象的だった。あのサーモンはウマかった。心に刻まれたその店の名前は『大起水産回転寿司』。大阪府堺市の水産卸会社・大起水産の回転寿司である。
・実は大阪は回転寿司のメッカ
堺市と言えば、くら寿司の発祥の地として知られている。ちなみに、スシローは大阪市阿倍野区発祥で、回転寿司のルーツである『廻る元禄寿司』は東大阪市だ。実は大阪は回転寿司のメッカなのである。
そんな大阪において、『大起水産回転寿司』は近頃気になっていた回転寿司だった。1年ほど前に実家近所のショッピングモールに新オープンし、大きい看板が出ていたのである。
スシロー、くら寿司、元禄寿司と歴史ある回転寿司がすでに定着しきっている分、新しい回転寿司チェーンが目につくこと自体が珍しい。そこでショッピングモールを通りかかったタイミングで行ってみたわけだ。
・グルメ回転寿司
私が行ったのは京阪モール京橋店。大阪有数のターミナル駅である京橋は、周辺地域と比べると垢抜けた雰囲気が漂っている。京阪電車が通ってるからかもしれない。その京阪京橋駅に直結する京阪モールホテル館の5階に『大起水産回転寿司』はあった。
表にはグランドメニュー以外にまぐろ単独の看板が掲げられている。「その時期一番おいしいと思う本まぐろを各地から入荷している」という文言にこだわりと自信が垣間見えた。大トロ、中トロだけじゃなく、カマトロもある。いわゆるグルメ回転寿司だ。
そんな本まぐろカマトロの価格は1貫649円(税込)。さすがに高いけど、トロけるような脂の甘みだけじゃなく、引き締めるようなまぐろの旨みが両立している味は、その分ウマイ。
・110円のまぐろもある
本まぐろ赤身(税込429円)も赤身の味の強さを感じられるキレがある。価格や言葉だけじゃなく、その鮮やかな味にこだわりが見えた。
また、高いものだけじゃなく、最安110円皿(税込)にもまぐろがある。もちろん、本まぐろほどじゃないけど、これも価格の割には赤身の味がしっかりしていて、高いだけではないまぐろの幅広さに良心的なものを感じた。
・入店して感じた珍しさ
一方、もう1つ特徴的に感じたのがサーモン。タッチパネルを見ていると、まずサーモンメニューが多い。普通のサーモン(税込297円)以外にオーロラサーモン(税込429円)と富士山サーモン(税込429円)がある。通常のサーモン、ノルウェー産最高品質ブランド、国産ブランドの3つのサーモンが揃っているのだ。
オーロラサーモン大トロ(税込649円)を注文してみたところ、ネタも大きく、まさしく口いっぱいにトロトロが広がる。口の中が天国だ。
こんなにサーモンがウマイと思ったのは房総半島最強の回転寿司『やまと』以来かもしれない。しかも、レーンをよく見ると、タッチパネルにないシェフの気まぐれ的な寿司が結構流れている。
試しに「サーモンおろしポン酢軍艦(税込363円)」を食べてみると、トロけるサーモンをおろしポン酢があっさりまとめていて創作寿司の味のバランスもグッド。質にこだわるだけではなく、創作寿司で可能性をさらに深めている点には攻めの姿勢も感じられた。
・新機軸
寿司ネタにサーモンが使われるようになったのは1980年からと割と最近のこと。ゆえに、伝統やこだわりというより、安くてウマイという気楽な印象が強いネタであるように思う。
しかし、ノルウェー水産物審議会の特設サイトによると、「世界で最も人気のある寿司ネタ」と言われているのだそうな。確かに、イギリスの回転寿司『YO! Sushi』でも、北京のスシローでもサーモンが花形な雰囲気はあった。
それで言うと、サーモンにこだわっていく目線は新しい。まぐろの質を売りにする店って多いけど、サーモンにこれだけこだわっている店は地味に珍しいように感じた。
なんだか勢いのある『大起水産回転寿司』。大阪発のグルメ回転寿司って時点ですでに珍しいのだが、はたして。回転寿司マニアとしては注目の店と言えよう。
参考リンク:大起水産、Seafood from Norway
執筆:中澤星児
Photo:Rocketnews24.
▼質だけじゃなく調理にも探求を感じる「本まぐろ塩胡麻ステーキ(税込539円)」
▼仕入れによってか、メニューにラインナップされてない寿司もレーンに流れてる。これは確か「びんちょう腹身(税込539円)」
▼しめさば(税込297円)は酢キツめで強めの〆なのが特徴的
▼活〆はまち(税込429円)
▼筋子軍艦(税込429円)
▼月見軍艦が充実してるのが地味に嬉しい
▼価格帯は110円からある
▼グルメ回転寿司とは言え、安い価格帯も割と充実しているのが良心的に感じた
中澤星児





















































