どうもここ最近、朝になると「ホーホー、ホッホー」と、まるで虚無僧が尺八でも吹いているかのような渋いサウンドが聞こえてくる。


「もしや……」


そう思ってベランダへ行くも姿はない。


虚無僧ではなく、忍者だったのか。


私は戦国武将のような気分でコーヒーを淹れ、もう一度ベランダを見る。


フンが落ちている。


やはり、ヤツなのか。

ヤツとは、これまで何度もお伝えしてきた鳩(ハト)である。


どういうわけか我が家のベランダをデートコースと勘違いしているらしく、カップルでやってきてはイチャイチャしている。


もちろん、何もしていなかったわけではない。


最先端技術を駆使した鳩よけグッズを設置した


効果はなかった。


そこで今度は、鳩が天敵と恐れるというカラスの模型を置いた


すると今度はムクドリが遊びに来た。


鳩さえ来なければ、それはそれでいいか……と思っていたのだが、先日また鳩のフンが落ちていた。


おのれっ……!!!


そこで私は、本格的な調査を開始。


トレイルカメラを設置し、犯行の瞬間を押さえる作戦に出た。


結果。


私の足しか写っていなかった。



そして今朝。


また、あの虚無僧サウンドが聞こえてきた。


その時、私は偶然ベランダ脇のテーブルに座っていた。


しめたっ……!


忍者のように気配を消し、そろり、そろりと、音を立てないよう窓へ近づく。


スマホを動画モードにし、物陰からレンズだけをそっと出してみる。


すると──


カラスの模型の真横で、普通にくつろぐ鳩。


完全にナメられていた。



ちなみに、あとでトレイルカメラを確認すると、しっかり鳩の姿が写っていた。

どうやらヤツは、カラスの模型などまったく恐れていないらしい。


何をやっても暖簾に腕押しである。


ヤツが無敵なのか。


それとも、このカラスが弱すぎるのか。


我が家のベランダを巡る戦いは、まだ終わらない。


次に「ホーホー、ホッホー」が聞こえたら、それすなわち敵陣からの “ほら貝の音” と私は見なす。


戦(いくさ)じゃ。開戦じゃぁ〜〜〜!


【完】


執筆:GO羽鳥
Photo:RocketNews24

▼なんの意味もなかったカラスの模型。