名前だけは昔から知っていたイタリアンレストラン「カプリチョーザ」に、先日生まれて初めて足を運んだ。勝手に「サイゼリヤ」のような庶民派の店を想像していたのだが……。

メニューを開いた瞬間、その価格差に大いに動揺することになる。ところが、意を決して頼んだ人気ナンバーワンパスタ『トマトとニンニク』によって、私(あひるねこ)の胃袋はあっさり掴まれてしまったのだった。

・サイゼとの価格差

カプリチョーザ。その知名度の高さから、サイゼのような激安イタリアンチェーンだと思い込んでいたのだが、メニューを開いてまず目に飛び込んできたドリンクの価格を見て、自分の認識がいかに甘かったかを思い知らされた。


グラスワイン、税込460円。


た、高い……! サイゼだったらデカンタ大(500ml)を頼んでもおつりが来る値段である。

どうりで店内が妙に落ち着いているわけだ。ここにはドリンクバーではしゃぐ高校生グループの姿は一切見当たらない。大人のイタリアンファミレス、それがカプリチョーザのリアルであった。


さて、まずは小手調べに前菜から攻めたいところだが、どれも1000円近くするためなかなか決断できない。何を頼むのが正解なんだ?


『エスカルゴのオーブン焼き』(税込1200円)をサイゼ版(税込400円)と比較してみるのも手だが、ここはサイゼのメニューにはない『魚介のマリネ ペペロンチーノ風』(税込850円)とやらを注文してみることに。

しかし、運ばれてきた皿を見て、私は再び声を失った。


小っさ!


思っていたよりだいぶ小皿である。これで850円か……なんて考えつつ口に運ぶと、悔しいけどめちゃくちゃうまい。


シンプルゆえに誤魔化しのきかない皿だと想像するが、いかにもファミレス的なチープさは皆無。全体的にクオリティが高い。なるほど、これがカプリチョーザの実力というわけか。


・魔性のパスタ

続いてメインを選択。ここで私は難しい2択を迫られた。人気ナンバーワンだというパスタ『トマトとニンニク』にすべきか。あるいは名物と名高い『シチリア風ライスコロッケ』にすべきか。



どちらも名前くらいは聞いたことがあるが、1000円前後するので同時に頼むという選択肢はない。


散々迷った末に、今回は『トマトとニンニク』のレギュラーサイズ(税込1280円)を注文した。

届いたパスタは、特に具材がゴロゴロしているわけでもなく、極めてシンプルなルックスだ。本当にこれが人気ナンバーワンメニューなんだろうか?


実際に口に運んでみても、味の構成としては文字通りトマトとニンニク以外の何物でもない。これなら『シチリア風ライスコロッケ』を頼むべきだったか。

……と思いきや。徐々に私の身に異変が起こった。フォークを動かす手がどうにも止まらないのだ。


食べ進めるうちに、吸い寄せられるかのようにこの皿に夢中になっていく。トマトソースの酸味、そしてニンニクの強烈な存在感が、濃厚でありながら決して濃すぎない絶妙なバランスで同居しているのである。



気づくと私は赤ワインを注文していた。サイゼの約5倍とか言っている場合ではない。今飲まずに、一体いつ飲むというのか。


そして驚くことに私の脳は、まだ食べている最中だというのに「これ、また絶対に食べに来よう」と早くも次の来店を決定していた。

カプリチョーザ、特にこの『トマトとニンニク』に根強いファンが多い理由が、新参者の私にも一瞬で理解できた気がする。


・大人たちの桃源郷

食後、店員さんがサービスのハーブティーを運んできてくれたのも印象深い。

なるほど。店内の雰囲気自体はカジュアルなファミレスだが、ここはサイゼリヤとも、オリーブの丘ともどこか違う。大人たちが絶品パスタを貪るための、まさに隠れ家的桃源郷だったのだ。


こうして私は、すっかりカプリチョーザの魔性に魅せられてしまった。次回はぜひ『シチリア風ライスコロッケ』に挑戦してみたいが、『トマトとニンニク』の誘惑に打ち勝つ自信は、今のところない。

参考リンク:カプリチョーザ
執筆:あひるねこ
Photo:RocketNews24.

▼こちらは比較的安かったので頼んでみた『サルシッチャのグリル』(税込580円)。

▼派手に油跳ねするが間違いないおいしさ。「カプリ飲み」には必須のメニューだろう。