今年に入ってから、5歳の娘が変わった。それまでほとんど興味を示さなかった『プリキュア』シリーズに突如として開眼。寝ても覚めてもプリキュア状態に突入してしまったのだ。

これに対し、最初は私(あひるねこ)も成長の一環だろう、と軽く考えていた。女の子なら、いずれは通る道なのかもしれない。むしろ健全ではないか。

しかし日が経つにつれ、私は気づいてしまった。これはただの “ブーム” などではない。底なしの “沼” だと。

・沼に落ちる5歳児

一応説明しておくと、『プリキュア』は2004年から続く長寿アニメシリーズだ。テレビ朝日系列にて毎週日曜に放送されており、2026年2月からスタートした最新作『名探偵プリキュア!』で23作目を迎えている。


今年に入って娘が突然ハマったのは、先日最終回を迎えた前作『キミとアイドルプリキュア』だった。

タイトルの通り本作は「アイドル」がテーマになっていて、プリキュアたちは戦うだけでなく、歌って踊ってファンとつながることを自分たちの核としている。

その姿がどうやら娘に深く突き刺さったらしく、それからは所構わず同作の主題歌や挿入歌を熱唱するように。


娘はキラキラしたものが好きなので、プリキュアたちが持つ変身用のアイテムなどが魅力的に映ったのかもしれない。いずれにせよ、今の娘は自認プリキュアなのである。

もちろん、親からすると可愛い以外の何物でもないのだが、困ったことにそれは同時に、無限に存在するプリキュアグッズとの終わらない戦いを意味していた。

商品の数だと以前書いた『パウ・パトロール』も相当なものだったが、はっきり言ってプリキュアは次元が違う。日常のありとあらゆる場面に潜んでおり、避けて通ることはもはや不可能だ。



・逃げ場なし

前作『キミとアイドルプリキュア』をまだ引きずっている状態なのに、そこへ新作『名探偵プリキュア!』が入ってきたことで、我が家では現在2つのプリキュアが同時進行している。

変身セットのような本格的なおもちゃは、魔法の言葉「お誕生日になったらね」でなんとかお茶を濁しているが、それも焼け石に水。

塵も積もればボディブローとなって効いてくる。例えばこんな具合に……。


シールブック。


カレー。


ふりかけ。


グミ。


塗り絵。


ガチャガチャ。


ショッピングモールなどを歩いていると、いつどこでプリキュアに遭遇するかわからない。先日、完全に油断した状態で入ったドラッグストアで、いきなり入浴剤とエンカウントした時はさすがに寿命が縮まった。


風呂に入れるだけで約400円かかるとは……。


それだけではない。プリキュアには『Pretty Holic(プリティホリック)』という子ども向けコスメブランドがあって、これが実に厄介なのだ。

リップ、アイシャドウ、ネイル、チークなどなど。本当に子ども用か? と思わず二度見するようなラインナップ。それが変身グッズを模したケースの中に入っているのだから、もはや抗う術はない。


・案外悪くない沼

ただ、「5歳の娘にオシャレを覚えさせるのはやめてくれ!」と思う一方で、娘が鏡の前に立って嬉しそうに笑っている姿を見ると、そんな文句はあっさり吹き飛んでしまうのも事実。パパ、完全敗北である。

考えてみれば、親が与えられる楽しさやときめきには限界がある。でもプリキュアは、それを毎週欠かさず補給してくれる。そう思うと、この沼は案外悪くないのかもしれない。

プリキュアは子どもにたくさんの「カワイイ」と、たくさんの「キラキラ」を与え、そのぶん親の財布を静かに削っていく。あまりにも残酷で、あまりにも優しいコンテンツである。

執筆:あひるねこ
Photo:RocketNews24.
🄫ABC-A・東映アニメーション
ScreenShot:Spotify(iOS)

▼『名探偵プリキュア!』はテレビでリアタイ。本編よりCMの方が誘惑の塊すぎる。パパあれ欲しいの連発で生きた心地がしないのだった。