大阪の人がどう思っているかは知らないのだが、少なくとも多くの大阪以外民にとって『スーパー玉出』は大阪で一番有名なスーパー。大阪へ行った際は、とりあえず観光感覚で立ち寄ることにしている。

あくまで観光客目線で申し上げると、スーパー玉出で一番スゴイのは「惣菜」だと思う。ビックリするほど珍しいとか、トンでもないデカ盛りメニューがあるとかではない。しかし知恵と工夫と人情と企業努力は他の追随を許さない……そんな気がするのである。

以前ご紹介した『すき焼き』に引き続き、今回も玉出で「そうきたか」と唸らざるをえない惣菜に出会った。きっとみんなも真似したくなるハズだ!

・ゆで卵と唐揚げと赤ウインナー

その日訪れた玉出の惣菜コーナーには、「ゆで卵と唐揚げと赤ウインナー入れときゃ何とかなる」というムードが漂っていた。

『トンカツセット』(税込289円)は、トンカツの傍にゆで卵と唐揚げと赤ウインナーが。対して隣の『照り焼きチキンセット』には、ゆで卵と赤ウインナーのみが添えられている。唐揚げと照り焼きチキンでは “ダブル鶏肉” になってしまうことが配慮されたのだろうか?


そんななか、今回私が最も興味をそそられたのがコレ。


『パーティー焼きそば』(税込343円)だ。


・パーティーとは

なお玉出のノーマル『焼きそば』は税込127円(驚安!!!)。

『パーティー焼きそば』は大盛りの焼きそばに、ゆで卵・唐揚げ・赤ウインナーを乗せただけのもの。だとすると必然的に、以下の連立方程式が成り立つ。


焼きそば + ゆで卵・唐揚げ・赤ウインナー = パーティー焼きそば
ゆで卵・唐揚げ・赤ウインナー = パーティー


そうか……「ゆで卵・唐揚げ・赤ウインナー」はパーティーだったのか。たしかに鮮やかな赤ウインナーとゆで卵が加わることで焼きそばは格段に華やかさを増し、唐揚げは無条件にテンションを上げる作用がある。

パーティーと言われれば、パーティーなのかもしれない。


・マネしてみよう!

さて玉出の焼きそばはというと、普通においしい。

具はシンプルにキャベツと肉。テカテカの油分でコーティングされた麺に絡まるソースは甘くも辛くもなく、紅ショウガと青ノリの主張が強め。ちょうどコンビニの焼きそばみたいである。スーパーの焼きそばみたいとも言う( ※ スーパーの焼きそばです)。

赤ウインナーって数えるほどしか食べたことがないけど、ウマいなぁ!

唐揚げは「ザ・弁当の唐揚げ」といった感じの、薬にも毒にもならない味。とはいえ、ゆで卵・唐揚げ・赤ウインナーが加わることで、焼きそばは「ただの焼きそば」から「どちらかといえば弁当」へ、明らかに変化した。

その現象をパーティーと呼ぶのなら、これは間違いなく『パーティー焼きそば』なのだろう。

私が常食している寂しげな冷食チャーハンにも、ゆで卵・唐揚げ・赤ウインナーを乗せてみたところ……


これはもう明確にパーティー!!!!


「今日はパーティーだよ」って言いながら玉出の『焼きそばパーティー』を買って来てくれる彼氏ができたら、私は死んでもいいかもしれない……そんなポカポカとした気持ちになれる玉出の惣菜コーナー。大阪へ行ったら必ずのぞいてみてほしい。

執筆:亀沢郁奈
Photo:RocketNews24.

▼トンカツセット。これで289円は安くないですか?