“池袋駅からサンシャインに向かう途中” という、数あるアンテナショップの中でも相当攻めた立地にあることで知られる『宮城ふるさとプラザ』が今月15日をもって閉館することになったそうだ。マジか……宮城とは縁もゆかりもないけど惜しまれてならない。

と、思ったのも束の間! このたび「来年1月から茅場町に移転オープン(1年間の仮設店舗)」との発表がされ、多くの人が安堵している現状(←NEW!)といったところなのである。

「池袋店の最後の勇姿を見届けたい」という宮城県出身の友人とともに、私が宮城ふるさとプラザを訪れた目的は他でもない。県民おすすめの・県民のみぞ知る宮城名物を教えてもらうこと。感傷に浸ってるとこ悪いけど、そこんとこヨロシクね!

・好きです、アンテナショップ

私の友人ことライターのほりこしさんは仙台生まれの仙台育ち。老後は宮城の田舎で隠居生活を夢見る、生粋の宮城LOVEっ子である。

宮城名物といえば「牛タン」「笹かま」「ずんだ」「ほや」……あとは漠然と「海の幸」といった感じだろうか。それからイーグルスとサンドウィッチマンと仙台貨物。宮城ふるさとプラザ内にはイーグルスグッズもバッチリ取り揃えられていた。

ランキングとは関係ないが、宮城ふるさとプラザ内ではハンバーグの試食販売が行われており、おいしかったので個人的に買ってしまった。友人いわく、宮城の家庭では冷凍庫に常備されがちな定番商品らしい。1枚(70グラム)86kcal。とってもヘルシー!


・(※ 注)個人の主観です

そんなこんなで、友人が選んでくれた「宮城のアンテナショップで買うべきものベスト5」がこちら。

「何コレ?」ってほど不思議なものはないが、さりとて知っている商品も1つもない。自力では絶対に辿り着かないラインナップだ。


1位は小野万の『塩辛職人』(税込450円)。

「『東京で売っている塩辛は全てマズい』と思ってしまうほどおいしい」と友人が絶賛する一品。宮城の塩辛は基本的にどれもレベルが高いが、中でもこの商品がズバ抜けている……と本人は感じているらしい。

実は私、塩辛があまり得意でなく、コレが1位と聞いた瞬間「マジかぁ……」とはなった。が、しかし!!!!

コレは食べられる! 「食べられる」を通り越してむしろウマい!!! 私は塩辛の “腐ってそうな感じ” が苦手だったのだが、あのドロッとしたヤツとは全然違う。これが真の塩辛なのであれば私、塩辛のこと好きかもしれない。宮城の家庭では冷凍庫にストックしてある可能性が高いらしいです。


2位は『喜久福』(4個詰め合わせ / 税込570円)。「あまりに定番の仙台みやげすぎて恥ずかしいが、それでもやっぱりおいしいと思う」と友人。喜久福なんて初めて聞いたと伝えると、「日本中の全員が知っているものだと思っていた」とのことだ。

当編集部内で聞き取りを行ったところ6人中6人が「知らなかった」と回答したので、宮城の人が思っているほど喜久福の知名度は高くないのかもしれない(でも評判は良かったです)。喜久福は例えるなら “雪見だいふく・まんじゅうVer.” といった感じ。とにかく柔らかく、口に入れた瞬間リアルに溶ける。



・手間がかかるぜ仙台グルメ

3位は『仙台麩(あぶら麩)』(税込189円)。「『はらこ飯』と『あぶら麩丼』は宮城の2大どんぶり」と友人談。

お麩が名物の地域っていくつかあるけど、「自分に扱えるか?」と考えると、いつも買うのを躊躇してしまう。ついにその時が来たようだ。

パッケージに「あぶら麩丼の作り方」が記されていたので、そのレシピに従う。まずお麩を2cm幅にカットする。

なんかフランスパンみたいでカワイイ〜!

あとは親子丼の要領で、めんつゆと具を煮詰めて卵でとじれば完成。それはそうと……

1人分に対して「砂糖 大さじ4」って、ちょっと多くね……? まぁ、ここは宮城のやり方に従おう。

こちらが私の自作したあぶら麩丼。


…………甘い!!!!!!!!


けど嫌いじゃない、むしろ好き!!!!! 私の故郷たる鳥取県はすき焼きにアホほど砂糖を入れるような地域。甘い料理を食べ慣れてきた私にとって、この味はかなりアリだった。イケるかどうかは出身地に関係していると思う。

そして仙台麩。これだけ汁を吸ってもしっかりと歯ごたえが残っているのは、麩の概念が覆るほどの衝撃であった。もしかすると親子丼より好きかもしれない。個人的に今回1番のヒット。


4位は『白石温麺(しろいしうーめん)』(税込448円)。

宮城県白石市の名物で、一般的な麺よりだいぶ短く、油を使わず作られているのが特徴。

うまく説明できないけど、普通のそうめんとは味も食感もちょっと違う。なお「白石」の文字を見たとき、一般的には「しらいし」と読むことが多いと思うのだが、「しろいし・しらいし、どっち……?」となるのは宮城県あるあるらしい(友人談)。



・甘いぜ宮城グルメ(糖質的な意味で)

5位は『牛タン仙台ラー油 辛口』(税込900円)。地元の人が普段使いしているとかではないが、かつては品薄で買えなかったほどおみやげとして人気なのだそう。

もはやラー油関係ないんじゃないの? ってくらい肉が詰まりすぎている。

こんなもんウマくないワケがなく、言うまでもないがリピ確定。味はピリ辛。そして甘い。「宮城の人、甘い味付け好き説」がだいぶ信憑性を増してきた。

以上、結果的に「ガッツリ飯を食う」がテーマとなった宮城県民オススメグルメ。閉店前にぜひ池袋のアンテナショップでお買い求めくださいね〜!


・今回ご紹介した店舗の詳細データ

店名 宮城ふるさとプラザ
住所 東京都豊島区東池袋1-2-2 東池ビル1・2F
時間 11:00〜20:00(12月15日で閉店)

執筆:亀沢郁奈
Photo:RocketNews24.

▼個人的に購入した商品。かりんとうは1袋1700kcal超えの糖質爆弾