誠に僭越ながら「三大菓子パン」を指名させていただくと「あんパン」「ジャムパン」「クリームパン」になるのではないだろうか? メロンパンの扱いが難しいところだが「ジャムパン」がポピュラーな菓子パンであることは事実である。
ところがどっこい、正直に申し上げて私はジャムパンを食べた記憶がほとんどない。理由は後述するとして、こういう人って意外と多いのではないだろうか? うーむ、思い返したけどおそらく30年以上はジャムパンを食べていない……と思う。
・食べない
私がジャムパンを食べない理由はズバリ「甘すぎるから」。あんパンもクリームパンも中身はそれなりの容量が詰め込まれているが、むしろあんこだけ、クリームだけでイケる菓子パンであろう。
その点、ジャムパンはパンに対して明らかにジャムの量が多すぎやしないだろうか? よそのご家庭は知らないが、トーストにジャムを塗るとき “ジャムパン規格” を適用する文化が私には無い。つまり「甘すぎる」のである。
・大人のジャムパン?
そんな理由があり、これまで全くと言っていいほど手を出してこなかったジャムパンであるが、先日銀座を歩いていると「大人のジャムパン」の文字を発見した。どうやらお店の名前は『銀座 月と花』というらしい。
銀座らしさ全開の洒落た店構えはもちろんのこと「大人のジャムパン」というワードも気になるところ。さっそく公式サイト調べてみると、以下のような説明が記載されていた。
「当店で使用するジャムは、果物の「甘味」よりも「酸味」に着目し 目安として市販のジャムの半分ほどの糖度(甘さ)になっています。糖度を上げるとどの果物を使用しても “同じ味” になってしまうためです」
そそそ! 俺が言いたかったのはそういうこと!! ジャムパンはどう考えても甘すぎるし、結局のところ “同じ味” になってしまうのだ。やはり俺と同じことを思ってる人がいたんだなぁ……これなら信頼できそう!
・買ってみた
というわけで『銀座 月と花』でジャムパンを4つお買い上げ。価格は1つ370円~400円なのでジャムパンとしてはかなり高額な部類に入る。とはいえ銀座価格であることを考えれば、手頃と言えなくもないのかもしれない。
で、事務所に持ち帰った「大人のジャムパン」をさっそく食べてみることに。大人のジャムパンは食べる前のトーストが必須とのことで、試しに焼かずにかじりついてみたところ、少しも美味しくなかったことをお伝えしておく。
・焼いてから食べて
ただし、トースターで1分ほど焼いて食べてみたところ、これがめっちゃウマい! ざっくり言えばパンの外側はフランスパンの系統で、皮がめちゃめちゃ薄い。それが焼くとサクサク & パリパリの軽やかな口当たりになっていた。
肝心のジャムはというと……ほう。これは確かに大人の味である。甘さ控えめのジャムは酸味が際立っており、なんなら「酸っぱい」と感じる人もいるかもしれない。少なくとも私自身、こんなに酸味が強いジャムは初めてだ。
ただ酸味が強いジャムだからこそ、パンにたっぷり詰まっていても最後まで美味しくいただけるのだろう。外はパリパリ、中はムチムチのパンと酸味が強いジャムの相性は最高である一方で、子供が食べても美味しく感じる味かはわからない。
つまりこれはそのまんま「大人のジャムパン」である。価格を考えると毎日食べるものでは無いのだろうが、自分へのご褒美的やちょっとした手土産として重宝するハズ。これを美味しいと感じる子供は味覚が渋すぎると思われます。
・今回訪問した店舗の情報
店名 銀座 月と花
住所 東京都中央区銀座4-10-6
時間 10:00~売り切れ次第終了
定休日 無休