LUNA SEAのライブの2列目のチケットを引いた。どう控えめに考えても、私の姿は確実にメンバーの視界に入るだろう……突然のアピールタイム到来! ってことで美容院に来た私は、担当美容師に「毛先をSUGIZOと同じ色(赤)にしてくれ」と告げた。
その結果、歴史的な大惨事が巻き起こってしまったので、その顛末をお伝えしたい。先に言っとくけどみんな、ライブ直前に思い切った髪色にトライするのは絶対にやめておけ!!!!!
・ノータイムである
美容院から帰宅し、即座に友人にテレビ電話をかけた私は「この髪色はアリかナシか、正直に答えてほしい」と懇願。そのとき友人が0.1秒で「ナシだな」と即答した頭髪がこちらになります。
めちゃくちゃ眉毛太い人みたいじゃない……?
まずお断りしておくと、私は担当美容師を責めているつもりは1ミリもない。「こうしてほしい」と言ったのは自分だし、これはひとえに私の想像力の欠如がもたらした結果だ。私の担当美容師、この記事読んでないと思うけど万が一読んでたらごめん。君は優秀な美容師だし今後も指名し続けるから、どうぞ末長くよろしくお願い致します。
とはいえ、せっかく2列目で拝めるSUGIZOさんに「なんか眉毛太い子いる……?」と思われる事態だけは死んでも回避したい。間違いに気づいた時点で美容師になんとかしてもらえばよかったが、閉店間際で言い出せなかったのである。今となっては再び美容院へ行く時間もない。
かくなるうえは……自力でなんとかするしかねぇ。
・人生初のセルフ脱染
この場合、まず思いつくのは「ドラッグストアでブリーチ剤を購入して赤色を抜く」というテだが、少なくとも私の経験上、それは絶対にやめたほうがいい。ろくな未来が見えないから。
となると、残る手段は「自力で全体を赤く染める」「前髪を切る」「脱染剤を入手する」の3択にしぼられる。脱染剤(カラーリムーバー)とはカラーの残留を抜く際に用いられるもので、ワードとしては美容院でよく聞くのだが、個人的には “美容師のみが扱える薬” という認識だった。
……が! ネットで「脱染剤」と検索すると、普通にアマゾンとかで買える商品もあることが判明。翌日配送が可能なショップを見つけた私は、迷うヒマもないままポチった。
公約どおり翌日午前に届いたのが、レブロンの『レブロニッシモ テクニクス カラーリムーバー』というやつ(アマゾンで3600円)。説明書きに「毛髪内部へ定着したヘアカラー染料を取りのぞく毛髪専用ヘアカラーリムーバーです」とある。
使用方法は1剤と2剤を同量混ぜて髪に塗布し、放置後シャンプーで洗い流すというシンプルなもの。ロングヘアーの場合、全頭となると1セットじゃ足りないかも? といった雰囲気だが、今回は部分的な使用なのでキャップ1杯ずつで十分だった。
1剤は梨みたいなにおい、2剤は硫黄みたいなにおいがする。
クサくないと言えば嘘になるが、ブリーチガチ勢である私の前では無臭に等しい。塗布用のハケとか持ってないけど、そこは愛嬌で乗り切りたい。
・20分一本勝負
私の髪型は前髪・顔まわり・後ろと3段階の長さに分かれており、今回の作戦は「後ろだけ残して前髪と顔まわりの色を除去する」だ。
ちなみに美容院から帰宅後すぐにシャンプーを5回した(※ 真似しないでください)が、赤色は何なら鮮やかさを増してしまった。一気にやるのは怖いので、とりあえず左側の顔まわりから。
ブリーチ剤と違って透明に近い感じで、うまく塗れているか分かりにくい。不安になりつつ放置。
10分後……
お!!! ちょっと抜けた気がする! その調子!
さらに5分後……
あ!!!!
抜けすぎた!?
慌ててシャンプーで洗い流したところ、そこにはレスラーみたいに真っ黄色のブリーチ毛が出現していた。赤部分以外の別のカラーとの差が明確になってしまったようだ。これは……別の意味でマズいかもしんない。
紫シャンプーをダダ塗りして応急処置。このような非常時に対応するため、日ごろから自分に合うカラーシャンプーを探しておくことが望ましい。
今さら後戻りはできないので前髪と逆サイドにも脱染剤をオン。
なんかマダラになってるようにも見えるけど大丈夫かな……?
・結果として
そこからシャンプーしたり、ドライヤーを温風にしたり冷風にしたりを繰り返した結果、私の頭髪は……
なんか、特に気にならない感じになった!!!
やや色が残留しているものの「むしろグラデっぽくていいかも?」というレベルにまで、毛先の赤色は落ち着いた……と思う。もっと長時間放置すれば完全に色を抜くこともできそうな雰囲気だったが、今回の場合「やりすぎないほうがいい」と判断した次第だ。おかげでSUGIZOさんに「なんか眉毛太い子いる……?」と思われる事態は回避できた(ハズ)。本当によかった。
若い頃にセルフカラーをミスり倒してきた身の上として、カラーに失敗した場合は美容室で何とかしてもらうのが最善と確信している。とはいえ、何年かに一度は今回のような緊急事態に見舞われることも事実。
そんな時の最後の手段として、脱染剤はかなりアリだと個人的には思った。ライブ直前に思い切った髪色にトライするのは絶対にやめておくべきだが、本当に困った時は手を出してみてもイイかもしんない(くれぐれも自己責任でお願いします)!
執筆:亀沢郁奈
Photo:RocketNews24.