中国・上海は南京東路駅のほど近くに『百联ZX创趣场』というオタクビルがある。アニメイトの旗艦店など、アニメ・ゲーム関連のショップがギュウギュウに詰まった、上海を訪れたオタクが絶対に抑えておくべきスポットだ。
そんなオタクビル内でどういうワケか、漫画『NARUTO』に登場する『一楽ラーメン』をモチーフにしたラーメン屋が絶賛営業中である。詳しい経緯は調べたけどよく分からなかった。よく分からなかったけど、NARUTOファンが喜びそうなので食べてみたぞ!
・先に謝罪しておきます
実は私、NARUTOを読んだことがない。正確には1巻の冒頭だけ読んだのだが、文字の多さから一旦断念して今に至るのだ。
もちろん、これほど人気の作品であるからして、じっくり読めば絶対に面白いと確信している。帰国したら必ず読むので、NARUTO好きのみんな、今日のところは勘弁してね!
さて。現在は『ハイキュー!!』の特設ブースが設置されているオタクビル内を上階へ進むと……
一楽ラーメンが見えてくる。
NARUTOを読んだことはないが、この巨大フィギュアは一楽の大将であるとみて多分間違いないはずだ。ですよね皆さん? 調べたところ、一楽とは作品内でナルトが通うラーメン屋なのだそう。なるほど。
右奥がグループ向けのテーブル席。けっこう凝った造り。
私が案内されたのは左側のカウンタースペースである。
NARUTOを読んだことはないが、おそらくこの女の子が一楽の看板娘だろう。たぶんナルトに密かに想いを寄せている系じゃないかな? 違ったらすみません。
カウンター内はこんな感じ。実際の一楽を再現している……のかどうかは知らんが、日本のラーメン屋っぽさがよく表現されている。
・豊富すぎるメニュー
メニューは当然、スマホで読み込むタイプ(中国の飲食店では主流)。
……ここにご紹介したのは、メニューのほんの一部。とにかく品数が多い。ファンにはたまらんのだろうなぁ。
こちらはグッズがついたセット。中でも『 “対決” 双人套餐』セットは268元(約5830円)と、結構いいお値段がする。
私が注文したのは無難な『豚骨味噌叉焼ラーメン』(59元 / 約1298円)と、謎のドリンク『ちどり』(25元 / 約250円)。何がちどりなのかサッパリ分からないが、NARUTOファンからすると「ちどりキターーーーー!!」ってな感じなのかな?
・実食である
ラーメンの具はたっぷりモヤシ、チャーシュー4枚、ネギ、メンマ、コーン、海苔、味玉、なると巻き。
めちゃくちゃビジュがいい。麺は「ふつう」と「硬め」を選ぶことができ、九州のラーメンを彷彿とさせる。実は作品に登場する一楽は、福岡に実在するラーメン店がモデルになっているのだそうだ。これは非常に期待できる! と、思ったら……
ぬるいッ!!!!!!!!
とにかく全体的に生あたたか〜い感じだった一楽(上海)の豚骨味噌叉焼ラーメン。ミソの気配はあまり感じられず、コンビニの豚骨醤油ラーメンみたいな感じであった。まぁ万人ウケする味だし、外国の日本風ラーメンにしては結構頑張っている部類。
硬め・柔らかめ以前に九州スタイルの麺ではないため、九州のラーメンを想像しているとガッカリするかもしれない。ただ、コレがナルトの好きなラーメンなのだと思うと、NARUTOを読んだことがない私にも、なにやら感慨深いものがあるのだった。
多分なると巻きがナルトの好物なのだろう。きっとそうに違いない。うん。だんだん何も知らないほうがロマンがある気がしてきたので、私はあえて調べることを放棄した。
・NARUTOファンの集う店
冷えた味玉を味わい、ぬるいスープをすすると……
「春野サクラ」という謎の文字が出現。たぶんNARUTOの登場人物なのでしょう。調べないけど。
謎のドリンク『ちどり』は、ブルーハワイみたいな見た目に反して梅ジュースみたいな味だった。甘さ控えめ。おいしい。
なお、こちらが奥のテーブル席。かなり凝ったつくりで、ファン垂涎の空間ってところである。
ちなみに店内BGMは「いきものがかり」のほか、「ナルト音頭っぽいやつ」などNARUTOに関連するとおぼしき曲ばかりだった。どういう経緯で上海に『一楽ラーメン』があるのかは分からないが、NARUTOファンなら行くしかないだろう。NARUTOを読んだことがなくても楽しいです!
執筆:亀沢郁奈
Photo:RocketNews24.
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▼ “対決” メニューにはこういうオマケがついてくるらしい
▼店内のようす