スーパーの中には、いかにも「全国区の商品です」みたいな顔をしてしれっと地域限定の商品が並んでいることがある。

「ポールウインナー」というソーセージもそんな商品の1つ。東日本出身である筆者は、数年前までこのソーセージの存在すら知らなかった。

先日久しぶりに京都を訪れた際、このソーセージを生まれて初めて食べてみたのだが……なんでこれ東日本ではほぼ売ってないんですか!?


・肉々しい!!

こちらが京都のスーパーでゲットしてきたポールウインナー。正式名称は「ポールウインナーソーセージ」というそうだ。

ソーセージのコーナーに普通に置かれており、価格は税込429円だった。


メーカーの「伊藤ハム」のホームページに掲載されている「ポールウインナーみーつけた!」というマップでは、過去にポールウインナーが置かれていたお店を検索できる。

しかし、筆者の地元である新潟県では2024年6月21日の時点では3店舗しかヒットしなかった。

どうりで見慣れなかったはずだ。現に地元に帰ってきてからスーパーのソーセージコーナーをじっくり探してみたものの、ポールウインナーは影も形も見つからなかった。


ひと袋の重さが290gなだけあって、手に取ってみると結構ずっしりしている。そのうちの1本を取り出してみるとこんな感じ。



見た目は細めの魚肉ソーセージみたいだ。しかし、ひと口かじってみると……


あ、なんか肉々しい……!

 


一瞬普通の魚肉ソーセージと変わらない味かな? と思ったけど、魚肉ソーセージにしては味が濃い気がする。この細さにしてはお腹もそこそこ膨れるし。


その理由は原材料名を見ればすぐに分かる。なんとこちらのソーセージ、材料にしっかり豚肉・マトン・牛肉などの畜肉が使われているのだ。


なるほどな、だからこんなに食べ応えがあるのか! 小腹が空いた時に食べたら適度にお腹を満たせそうな気がする。



ってことは、普通のソーセージと同じように料理を作ってもおいしいのでは? 試しにほうれん草と合わせて炒めてみた結果……


まあおいしいですよね。いつものソーセージよりさっぱりとした味で脂っこくないため、するする食べることができた。


それでいて「しっかり肉を食べたな~」という気持ちにさせてくれるのが嬉しい。

皮で包まれていないため「パキッ」とした食感はないものの、他の食材と合わせるとより味や食べ応えが普通のソーセージとほぼ変わらないように思えた。



・全国区じゃない理由

なんでこんなおいしいものが全国区じゃないんだ!? と思って調べてみたところ……どうやら伊藤ハムが関西に本社を置く企業であることが関係しているらしい。

ポールウインナーが関西で大人気になったあと関東にも進出したものの、関東では既に魚肉ソーセージが広まっていた。そのためポールウインナーの入る隙がなく、あまり定着しなかったそうだ。

そ、そんな悲しい理由が……筆者が当時の人間だったら、絶対冷蔵庫の中に常備してたのになぁ。これを気軽に食べられる関西の人たちが羨ましい。

関西以外の地域にお住まいの方は、関西を訪れる機会があったら地元民に親しまれている「ポールウインナーソーセージ」も是非味わってみてはいかがだろうか。

参考リンク:伊藤ハム
執筆:うどん粉
Photo:RocketNews24.

▼栄養成分表示はこんな感じ

▼1934年(90年前)に開発されたロングセラー商品だそうだ