6月16日は和菓子の日。
1979年に全国和菓子協会が「和菓子の日」を制定したのが始まりだそうな。
いつまでも若者ぶってるけどロケットニュースのメインライター陣はアラフォーがメイン……。バターやクリームたっぷりの洋菓子よりも和菓子が美味しく感じるお年頃である。
いつものグルメ記事はデカ盛りランチ系とか洋菓子系に偏りがちだけど、今回はしっとりとグルメライターたちが愛する和菓子を紹介してみたいと思う。
ブランド和菓子もあれば、コンビニで買えるお菓子などバリエーション豊かだよ。
・【P.K.サンジュン うさぎやの「どら焼き」】
和菓子全般好きだけど、結局うさぎやの「どら焼き」に勝る和菓子はないよね。デイリーヤマザキの豆大福とかも好きだけどさ、結局どの和菓子とも鮮度が違うんだよ。
上野のうさぎやは1階が売店、地下が工場になっている。だからいつでも出来立てトロトロのどら焼きが買えちゃうのさ。この鮮度にはなかなか勝てないよね~。
ちなみに地元の人が「うさぎやの地下ではうさぎが働いてる」なんて “うさぎやジョーク” もあるくらい親しまれているお店。240円であんなに幸せになれる和菓子は無い。
【砂子間正貫 「小木羊羹」】
地球で1番暑い国「ジブチ共和国」で働いていた頃に佐賀県名物の「小木羊羹」を先輩たちと分け合って食べる機会があったのだが……あれはマジで涙が出るほど美味しかった。
アフリカにいながらにして、日本人の心を思い出させてくれる味。あの味は一生忘れない。たまに小木羊羹を見かけるとジブチの暑く乾いた風を思い出す。
【中澤星児「コンビニの黒糖まんじゅう」】
私はこしあんが好きだ。子供の頃からずっと好き。まさに3つ子の魂100まで状態で、色んなこしあん商品を食べ続けてきた結果、現代社会において最も効率的にこしあんを摂取できるのは黒糖まんじゅうではないかという結論に達した。
薄皮の中にギチギチにこしあんが詰まっている黒糖まんじゅう。特に、出来たてで皮がカリッとしてたりするこだわりの逸品より、コンビニの黒糖まんじゅうが好きだ。
ふわっとして主張しすぎない皮に冷たいこしあん。こしあんを食べるならこれで十分なのである。良いところは、どのコンビニでも売っていて、どこも同じ味なこと。どこにいてもこの味が味わえるというのが好きなのだ。食べたことがない人は買ってみて欲しい。近所のコンビニで100円ちょっとで売ってるはず。
【GO羽鳥 富久屋「牡丹だんご みたらし味」】
構造的には「みたらしだんご」の中に「あんこ」が入っている。つまるところ欲張り2in1的な「みたらしあんこだんご」なのであるが、初めて食べた時は感動のあまり卒倒しそうになった。
たぶんおそらく誰が食べても「なんだこれウマイ!」と感じると思われる完成度の高い和菓子なので、大切な人への贈答用、何か失敗をした時の「お詫びの気持ち」用などとしても大活用。
あとは、ひどく疲れた時や、我ながらよくがんばった……と思った時には「自分へのご褒美」として1本だけ買って、家でお茶と一緒に食べるのが私の中で幸せな時間。
埼玉で展開しているお店だが、東京・荻窪にも1店舗だけある。はっきり言って、「牡丹だんご みたらし味」を買うためだけに荻窪に行く価値はあると思う。なお、ほかの商品も全部うまい。
【佐藤英典 十万石ふくさや「十万石まんじゅう」】
美味い和菓子と聞いて、私の脳裏に瞬時に浮かんだのは、巨匠棟方志功を唸らせたあの行田市の銘菓だ。そう、志功をして「うまい、うますぎる」と言わしめた「十万石まんじゅう」である。これ以上端的に商品の魅力を表現し、なおかつ「食べてみたい」と思わせる売り文句はほかにないだろう。
実際、まんじゅうは薄皮で餡子たっぷり。口の中に広がる餡子の甘さは、一瞬にして心を満たしてくれる。素材にも製法にもこだわっており、食べたらトリコになる味だ。「うますぎる!」と言いたくなる気持ちもわかる。すべてのコンビニエンスストアで常備すべき和菓子だと、私は考えている。
【古沢崇道 山崎製パン「串だんご」】
山崎製パン『串だんご』はコスパ最強の和菓子だと思っている。100円前後で3本もの団子を楽しめてオトクだし、コンビニなどでサクッと買える利便性もポイント。
優しい甘さのこしあん&もっちりとした団子は口当たりが滑らかでウマイ。しかも電子レンジで30秒ほど温めると、トロッと柔らかくなってこれまた美味。おやつタイムには打ってつけの和菓子である。
【あひるねこ 忠治茶屋「焼きまんじゅう」】
「焼きまんじゅう」とは、蒸したまんじゅうに濃いめの味噌ダレを塗って焼いた群馬名物である。濃厚な甘さだが、アンは入っていないので意外とパクパク食べられる(アン入りもあるが、ちと重い)。
群馬に住む祖父母がよく送ってくれたため、物心ついた時から慣れ親しんだ味だ。焼かずにレンチンだけして食べてもウマいぞ。
【Yoshio あわ家惣兵衛「麩まんじゅう」】
小学生の頃から大好きなあわ家惣兵衛「麩まんじゅう」。かれこれ30年は食べ続けており、母、2人の姉も大好物。
もちもちした食感、そして甘さ控えめなこしあん。生地には川海苔(かわのり)が練り込まれている。マジで騙されたと思って一度は食べてほしい。
【御花畑マリコ 福砂屋の「手作り最中」】
福砂屋といえばカステラ……なのだが、長崎県民が密かに愛するのが『手作り最中』である。福砂屋が作ってるのはカステラ以外だとこの『手作り最中』だけ!
パリッパリの香ばしい最中の皮に、手作りの餡をたっぷり挟んで食べる……。至福の瞬間である。たぶんこの最中の香ばしさを一度体験したら元に戻れないと思う。
以前、手土産にうるさいパワハラ社長に買っていったところ『うめえじゃねえか、このヤロー!』と謎のキレられ方をした。そのくらい美味しい。しかも安い。
【おまけ みはしの「フルーツクリームあんみつ」】
和菓子だから当たり前っちゃ当たり前なのだが、全体的に茶色いセレクトになってしまったので、賑やかしに華やかなアイテムをひとつ。
実は福砂屋の手作り最中と甲乙つけがたいほど御花畑が愛するのが、みはしの「フルーツクリームあんみつ」である。最近はパフェが話題だけど、あんみつは和製パフェと言えるほど完成度が高いお菓子だと思う。
黒蜜、寒天、黒豆、あんこのハーモニーに、ソフトクリームの甘さと新鮮なフルーツの酸味がプラスされた「フルーツクリームあんみつ」は和菓子の玉手箱……いや、お菓子界の至宝や!
さらに、干し杏とモチモチの求肥が入ってるのがまた良い。上野界隈にみはしは何店舗も有るにも関わらず、いつも満席。もし食べる機会があったらぜひ食べてみてほしい。
・なんで6月16日?
ちなみに、和菓子の日は「嘉祥(かじょう)」という6月16日に菓子を食べて厄除けと招福を願う文化を復活させるために制定されたという。
明治以降に洋菓子が入ってきてから「嘉祥」がだんだん衰退してしまったので、「和菓子の日」として復活させたとのこと。なるへそ〜。
羊羹でおなじみの虎屋ではこの時期限定で「嘉祥饅頭」などのお菓子も発売されているぞ。
さあ、みんなも無病息災を祈るため……という名目で、今日は和菓子をたっぷり食べちゃおうぜ♪
参考リンク:全国和菓子協会
執筆:御花畑マリコ
Photo:RocketNews24.
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