3月は別れの季節。クソみたいな会社で働いているみなさんは、きっと転職が頭によぎる時期ではなかろうか。

まず、よく言われることだが「お前なんかどこ行っても通用しない」なんて、ただの呪いなので気にしなくていい。

実際に言われた人間の体験を元に書いていきたい。

・社会保険料すら払われない会社で……

昔つとめていたブラック企業でのこと。求人表には社保完備と書いてあったのに「試用期間だから」と言われて社会保険料を一切払ってもらえないまま半年以上が経った……。

さすがに困るので恐る恐る社長に「保険料ってどうなってるんですか」と相談したところ、社長の顔色が一気に変わった。

そして「どの口で保険なんか請求してんだ! お前なんかどこ行っても通用しないのに、雇ってやってるだけありがたく思え!」とすごい剣幕で説教された。

一人前になるもなにも、社会保険料を払うのは会社の義務だし、求人票への虚偽の記載は違法なので社長の理屈はむちゃくちゃである。



・完全なる自信喪失

しかし、当時の私は毎日パワハラを受けていて「保険料すら払ってもらえないくらい私は無価値なんだ」と真に受けて、社長に謝った。

さらに、こんな会社ですらまともに働けないなんて、自分はきっとできない人間なんだ……と思いつめてしまったのである。

どんなにおかしな理屈でも、毎日顔を突き合わせる会社の人間から真顔で言われたら「そうなのかも…」と思ってしまうもの。



・本当の意味は?

それから1年半ほど経って限界が来て、ダメ元で転職活動をしてみたら他社では通用しなかったはずが、ありがたいことに2社から内定をもらえた。

さらに会社を退職するとき、取引先の人にあいさつをしたら「あの会社に2年も勤めてたのあなたくらいだよ」と逆に驚かれたではないか。


そこでやっと「お前なんかどこ行っても通用しない」は「こんな安い金で都合よく働く人間は他にいないから、辞めるんじゃねえぞ」みたいな意味だったと気づいた。


つまり実際は奴隷に辞められたら困るので、他社に行かないように暗示をかけられていたのである。

実際、私の後任になった人は3ヶ月くらいで辞めたと風の便りで聞いた。



・本当に使えなかったら?

そもそも本当に「使えねえやつだな」と思っていたら会社はどうするか。辞めてほしいので仕事を取り上げるのである。

「マジでこいつ仕事できないなあ」とか「ヤバいなあ」と思ってる相手だったら仕事を任せられない。

尻拭いや手直しなどで自分の仕事が増えるだけなので、なるべくおとなしくしててくれ……と思って終わりじゃないだろうか。

仕事がガンガンふられるうえで、「他じゃ通用しない」などと言われるとしたら、ただのストレスのはけ口であり、パワハラの可能性大である。


3月は退職者が増える時期だし、新年度の新規事業の立ち上げなどで人を増やすこともある。さらに、世間的には賃上げの流れも来ている。転職活動をするならベストの時期。

もしあなたが「呪い」を受けているとしたら、一歩、踏み出してみるべきかもしれない。

ちなみに、この記事を書くにあたって当時の会社のサイトを探したけれど、HPはなくなっていた。


執筆:御花畑マリコ
Photo:RocketNews24.