「寝酒は睡眠に悪影響を及ぼす」ということが、先日睡眠検査キットを使い自ら体を張って検証した結果、真実だったという線が濃厚となった。

実は私(耕平)は検証を始める少し前からいろいろと調べていくうちに意識が変化。明らかに寝酒が身体に悪いという疑いが強まり、「この習慣は改善せねば……」と真剣に考えるようになっていた。

ただ10年以上も続けていた習慣を簡単に変えられるはずもなく、アルコール無しで寝られる体ではなくなっている。そんな中、調べまくってたどり着いた3つの方法を実際に試してみた結果、見事に克服! 果たして、その方法とは?

・まず最初にしたこと

「寝酒を止めるには、どうしたらいいか?」本気で止めようと思い、まず最初に試したのは「アルコール外来」がある病院で診てもらうことだ。ここで「アルコール依存症じゃないか?」という疑問も解決できるし、血液検査などで身体の状態もわかる。

なお、厚生労働省が推進する国民健康づくり運動「健康日本21」によると、「節度ある適度な飲酒量」は1日平均純アルコールで約20g程度。私の場合、実にその約4倍も飲んでいた。


そんな大酒飲みにもかかわらず血液検査の数値は、まさかの異常なし。


「アルコール依存」かどうかは診療のときに明言されなかったが、とりあえず寝酒を止めることが目的なので抗酒薬と睡眠導入剤が処方された。


その薬を服用した結果、何ともアッサリと寝酒をせずとも眠れるようになる。しかし、これはこれで問題が生じることとなった……。



・2つ目は「投資」

睡眠導入剤を服用するようになってから、寝酒をしなくとも眠れる日々を手に入れた……が、いつも翌日に猛烈な睡魔に襲われる日々が続く。

仕事中、何度も寝落ちしそうになるほどでかなり辛い。これでは寝酒を止めても、睡眠の悩みは全く変わらない。睡眠導入剤の量も減らしてみたが、今度は寝つくことができなくなり、苦悩の日々が続いた結果、また寝酒をするようになってしまった。


それでは、睡眠導入剤なしで快適な睡眠をとることはできるのか? それを本気で考えたときに、自分のベット周りの環境に問題があると考えた。


よく考えたら布団や枕、マットレスは10年くらい使い続けている。その時は特にこだわりもなく、安くてリーズナブルな寝具一式を揃えたという記憶しかない。

これを一気に買い替えたら、快適な睡眠ライフが送れるのではないか? と考えた。ということで、2つ目は意を決して寝具全て買い換えることにした。



まずはマットレス。こちらは、ふるさと納税を利用して高反発マットレスを購入。


「点で支える」構造になっていて、「高反発200ニュートン」という、聞いたことがない単位だが何だか良さそうだ。


こちらは、ふるさと納税で80000円だったが、メーカーのサイトでは税込32000円で販売されていた。


次に枕。こちらはカバーと合わせて税込35200円の高級なものだ。


何気に1番お金がかかりそうということもあり、枕専門店4店舗を訪問して選んだほど自分に合ったものを吟味した。今までの安い枕に比べてポイントによって高さが違うのと、今まで体験したことがないフカフカ感が決め手となった。


そして、掛け布団は「ウェイトブランケット」と呼ばれる、重めのものを購入。


その重量は、なんと8kg。普通の掛け布団とは違い、重みがあるので包容感がすごい。ちなみに値段は税込6700円と、この中では安価な方だった。


最後にパジャマ。私自身、大人になってパジャマというものを着たことがなく、いつも部屋着っぽいものでものを身につけていた。


そこでネットで発見した、「快適に眠れるパジャマ」なるものを購入。


金額は、なんと税込22000円! 私服でも、そんなにお金をかけることはないのに、我ながら思い切ったと思う。実際に着てみると、たしかに全然着心地が違うのが肌感でわかった。


ここまでで、総額95900円(ふるさと納税分は除く)。自分の中では睡眠に1番お金をかけたが、今ではマットレスだけで数十万のものもあるので、個人的には良い投資だと考えている。



他にも私はコーヒーを毎日飲むが、夜のカフェイン摂取が睡眠の悪影響があると聞き、「カフェインレスコーヒー」を定期購入するようになった。


・3つ目は「発信」

最後に試してみたこと。それは「X」による、家飲み禁止の発信だ。

これを1日も欠かさず続けることで、自分へのプレッシャーとなり、飲酒欲求を抑えられると考えたのだ。

これまでの2つの方法と違い、こちらは費用が一切かかることはない。しかも試してみてわかったが、効果は絶大だった。

最初は毎回、自宅への帰路でコンビニに寄りたくなっていたが、見てくれる人を裏切ることになってしまうので何とか我慢できた。そして半月も経つと、そのコンビニすら全く気にならなくなる。


そんな万全の体制で、寝酒のない生活を送ったところ……


今では快適な睡眠生活を送っている。


──ということで、以上が私が寝酒を克服するために試した結果だ。



もちろん個人差があることは重々承知だ。特に寝具に関しては、例えば、枕だけ買い替えるだけでも睡眠の質が変わってくる人もいるとは思う。私の場合は一気に買い替えたので結局、個別の効果は不明だった。

ただ睡眠は、一生共にする大事な生活習慣だ。そこは投資するべきではないだろうか? というのが、今回私が体験した率直な感想だ。

もちろん、ここで紹介したお金をかけない方法から試すのも良い判断だと思う。この記事が同じ悩みを持つ人の参考になれば幸いである。

参考リンク:厚生労働省
執筆:耕平
Photo:RocketNews24.