常識って何なんだろう、と時々考える。
「茶碗蒸しは小さい器に入っているもの」とか「チャーハンはフライパンじゃないと作れない」とか。人間って知らず知らずのうちにいろんな思い込みをしてるよなぁ。
今回挑戦した実験でも、また思い込みをしていたことに気づかされた。
シャボン玉って空中にふわふわ浮かぶものだと思ってたんだけど……こんな場所にも作れるんだ!?
・水 in シャボン玉
今回参考にしたのは、「天然水」や「なっちゃん」「伊右衛門」など多くの有名な飲み物を作っている「サントリー」の公式ホームページだ。
この実験では、なんとあのシャボン玉を水の中に作れるのだという。
へ~、シャボン玉をねぇ…………シャボン玉って水の中にも作れるんだ!? 本当かどうか気になったので、さっそく挑戦してみることにした。
用意するものは、プラコップ・水・ストロー・食器用洗剤(界面活性剤を含むもの)・はさみの5つ。どれも身近なアイテムばかりだ。
まずはプラコップに水を8分目まで入れ、食器用洗剤を10滴たらして泡立てないようにかき混ぜる。
続いてストローを約10cmの長さに切る。ストローが細い場合は、斜めにカットすると切り口が太くなって実験しやすいそうだ。
そうしたら、ストローの先を数cm水の中に入れて……
もう一方の先を指でしっかり塞ぐ。この時、必ずストローの先を水に入れてから指で塞ぐようにする。
そのまま水面から数cm引き上げて、ストローから指を離すと……
!!!!!!
本当に水中にシャボン玉ができた!! 周りは水ばかりだというのに、割れることなく漂い続けている。不思議……!
普通の水に水滴を落としても、当たり前だがシャボン玉にはならない。その理由は、水の表面張力にあるらしい。まさかこんなところに表面張力が関係してくるとは思わなかった。
普通のシャボン玉は空気をシャボン液の膜で包んでいるけれど、水中シャボン玉はストローから落ちたシャボン液を空気の膜が包んであの形になっているらしい。まったく真逆の構造だ。
普通の水に水滴を落とすと、水滴の表面張力とコップの水の表面張力がお互いを引っ張り合ってシャボン玉ができる前に空気の膜を壊してしまう。
しかし水に洗剤を入れるとお互いの表面張力が弱くなり、空気の膜が壊れにくくなって水中シャボン玉になるんだそうだ。
・コツ発見
実は綺麗にシャボン玉を作れるまで何度も失敗したのだが、挑戦を繰り返すうちに2つコツを見つけたのでここに記載しておこう。
1つめは、水滴をあまり高い位置から落とさないこと。
てっきり空気を含ませるためにチャプン! と水が跳ねるくらいの高さがあった方がいいのかな? と思っていたのだが、それだと何度挑戦しても綺麗なシャボン玉ができることはなかった。
筆者の場合、最適解は水面から1cmくらいの位置だった。低すぎない!? と半信半疑だったのだが、この高さがいちばん安定していたように思う。
2つめは、ストローの中に入れるシャボン液の量を多くすること。
ストローの6~7割を満たすくらいの気持ちでシャボン液を吸い上げると、大きめのシャボン玉を作ることができた。
普通のシャボン玉とはまた違ったコツが必要で新鮮だ。いい大人だというのに、撮影が終わった後もついつい何度も挑戦してしまった。
・世界が広がった
幼い頃にシャボン玉でさんざん遊んだはずなのに、水中にシャボン玉を作れるかどうかなんて考えたこともなかった。世の中にはまだまだ私の知らないことがあるなぁ……
サントリーの公式ホームページには、他にも水に関する様々な実験や工作が掲載されていたぞ。
マーブル模様を作るアートや雲を作る実験など大人でも好奇心を刺激されるようなものがたくさんあったので、気になった方は是非覗いてみてはいかがだろうか。
参考リンク:サントリー
執筆:うどん粉
Photo:RocketNews24.